1996-01-10 ArtNo.4529
◆<馬>国営投資会社プルナスのM$14億MBOに青信号?
【クアラルンプル】消息筋は、国営投資会社プルバダナン・ナシオナルBhd(プルナス)のトップ管理層が政府の認可を得、14億Mドルと見積もられるマネージメント・バイ・アウト(MBO)を近く実行するものと予想している。
70年代にブミプトラの経済権益拡大の機関車を務めたプルナスは、その後同様な使命を負うた他の機関が出現したことや、政府がこの種の役割を徐々に縮小したことから最近は影が薄くなっているが、全盛期に積み上げたその資産は依然莫大な額にのぼる。伝えられるところによれば、プルナスのトップ経営陣は同社が57%所有するクアラルンプル証取(KLSE)上場のプルナス・インターナショナル・ホテル・アンド・プロパティーズBhd(PIHP)をMBOの機関車とする計画だ。PIHPの株価は8日59セント高の2.98Mドル、ワラントは18.5セント高の1.06Mドルを記録した。PIHPは傘下にマレーシアのヒルトン・ホテル・チェーン等を擁する。プルナスはこの他、農園会社トレードウィンズ、鉄鋼会社マラヤワタ・スチールBhd、不動産開発のユナイテッド・マラヤン・フラワー・ミルズBhd等の上場企業の権益を握っている。トゥンク・シャリマン・トゥンク・スライマン重役(CEO)に率いられるチームは当初マラヤワタをMBOの機関車とする計画だったとされる。プルナスの資産が数段階に分けてPIHPに注入され、MBOチームは最終的に増資後のPIHPの30%の権益を握る見通しだ。
シャリマン氏は1976年に蔵相に就任したトゥンク・ラザレイ・ハムザ氏に代わり、プルナスの舵取りとなったが、ラザレイ氏はこれ以前にプルナスを利用してサイム・ダービーを含む多くの英系農園企業や商社の権益を買収した。しかしプルナスは1980年代初にブミプトラ信託投資機関として組織されたプルモダラン・ナシオナルBhd(PNB)に資産の多くを売却、ブミプトラ政策の主役の地位を後者に譲ったとされる。(BT:1/9)
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