【ムンバイ】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は、「もし投資家が、先進国の金融緩和政策により創出されたリスク資産の処分を開始すれば、世界市場が崩壊する危険が存在する」と指摘した。
ラジャン総裁は、最近のインタビューの中で、「新興経済体市場は、富める国の前例のない金融緩和策によりもたらされたキャピタル・フローの大きなシフトに取り分け脆弱である」と言うこれまでの警告を改めて強調した。
ラグラム・ラジャンの使命は、単に鉄腕をもってインフレを抑制するだけでなく、金融システム全体を改善することにある。選ばれた一部のジャーナリストとの対談の中で、ラジャン総裁は、なぜ外貨準備や通貨の流通量に照準を合わせず、制度構築に力を傾注するかについて語った。
○インフレ策巡り中銀と政府の摩擦拡大も
【ニューデリー】インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁は、消費者インフレ引き下げに照準を合わせ、その目標を実現するために金利を引き上げる準備を既に整えているが、もし行き過ぎと見なされれば、新政府との間に摩擦が生じるリスク負うことになる。
中銀切ってのプラグマティストとして知られるラジャン氏は、今やナレンドラ・モディ首相に率いられる政府と足並みを揃える必要がある。モディ政権もインフレ抑制の必要性を理解し、それを望んでいるものの、インフレ抑制のハード・ターゲットを設定しているようには見えない。
2年連続して成長率が5%を割り込んだ国内経済の回復を等しく重視する政府を代表してアルン・ジェートリー蔵相が、日曜にデリーで催される中央銀行理事会に出席した際、ラジャン総裁の人心収攬の手並みがテストされることになりそうだ。