【ニューデリー】穀類の値下がりに助けられ、6月の小売り物価指数(CPI)および卸売物価指数(WPI)ベースのインフレ率は共に予想外の低水準にとどまり、インフレに悩まされて来た一般市民の前途に曙光がさした。
インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)のラグラム・ラジャン総裁が政策金利を決定する際の圧力が軽減したものと見られる。ラジャン総裁は、新年度予算案が発表された7月10日、「今会計年度のインフレ率を8%以内に抑える目標に向け、経済は順調に進捗している」と語っていた。
○小売りインフレ7.31%
【ニューデリー】穀類が高い比重を占める消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)を基準にした6月のインフレ率は7.31%と、CPIインフレ統計が導入された2012年1月以来の最低水準にとどまった。昨年同月(2013年6月)のそれは9.87%だった。
とは言え、中央銀行RBIは、不順な雨期と地政学的不確実性を配慮し、来月の金融政策の見直しに際して、政策金利を現状レベルに維持するものと見られる。
○コア・インフレの上昇持続
【ニューデリー】卸売物価指数(WPI:Wholesale Price Index)を基準にした6月のインフレ率は、過去4ヶ月来最低の5.43%にとどまった。前月(5月)のそれは6%だった。
インフレの鈍化は主に食品価格と燃料価格が低水準だったことによるが、食品とエネルギー・コンポーネントを除いたコア・インフレは僅かに上昇した。
穀類、果実、野菜、卵、肉、魚の値下がりが6月の食品インフレを5月の9.5%から8.1%に押し下げた。燃料インフレも、5月に過去28ヶ月来の最高を記録したガソリン価格が沈静化したことから9%と、前月比1.5パーセンテージ・ポイント下降した。食品と燃料インフレの減速は、部分的に比較対象の昨年同月の値が高水準だったことによる。
中央銀行がコア・インフレの指標とする6月の非食品製造業インフレは、5月の3.8%から3.9%に僅かに上昇した。コア・インフレは価格に対する需要サイドの圧力を反映しており、経済成長とともに上昇するものと予想される。
5月の鉱工業生産指数は年率4.6%の伸びを見ており、経済復調の兆しを示している。成長の回復に伴い、飲料、繊維、化学品、機械、工作機械等、製造業品目全般にわたり価格圧力が一層高まるものと予想される。
○インフレ鈍化でボンベイ証取センシチブ指数222ポイント・アップ
【ムンバイ】6月の卸売物価指数(WPI:Wholesale Price Index)が過去数ヶ月来の最低レベルに鈍化したのに伴い、中央銀行が次期金融政策の見直しに際して主要金利を引き下げるものと期待した投資ファンドや個人投資家が再び買いに回ったことからボンベイ証券取引所(BSE)センシチブ指数(Sensex)は14日222ポイント上昇した。
ベンチマーク指数のこの日の引け値は25,229と、前週金曜の引け値25,007を222ポイント上回った。ナショナル証券取引所(NSE)Nifty指数の終値は、7,527と、前週の終値に比べ72ポイント上昇した。
【ニュースソース】
Retail, wholesale inflation cools in June as cereal prices dip
Inflation eases in June
Core inflation pressures remain
Sensex surges 222 points; consumer durables, bank stocks major gainers
Sensex rebounds 188 pts in early trade on easing inflation
≪キリスト教の起源≫無料ダウンロードリンク
広告スペース特価セール
読者の声
ご意見
SEAnewsFacebook
SEAnewsGoogle