【ニューデリー】ヨガ指導者ババ・ラームデーヴ氏の支援者としても知られるフリーのジャーナリストのヴェド・プラタープ・ヴァイディク氏が今月初めにパキスタンで、2008年11月26日ムンバイ同時多発テロ事件の首謀者とされるジャマート・ウド・ダワ(JuD:Jamaat-ud-Dawa)の指導者ハーフィズ·サイード容疑者と会談したことが伝えられたことから、14日の国会上下両院は騒然とし、ソーシアルメディア上においても喧々囂々の論争が生じた。
国民会議派は、インド人民党(BJP)に率いられる政府に対し、ヴァイディク記者は政府の特使としてインドが指名手配中のテロリストと面会したのか否かを説明するよう要求、国会審議を中断させた。
国会は翌15日も同問題で混乱、通常の審議は2日続けて中断した。政府は、「私人が犯した外交的齟齬であり、政府としてはなすすべがない」との立場を表明した。
アルン・ジェートリー蔵相とスシュマ・スワラジ外相は、それぞれ上院と下院の答弁において、「ヴァイディク記者とサイード容疑者が訪問しようが、会談しようが、インド政府は何もできない。私人によりもたらされた外交上の災難とでも言うほかない」と語った。
○高等弁務官がヴァイディク/サイード会談を仲介?:ラーフル氏
【ニューデリー】国民会議派のラーフル・ガンジー副総裁は15日、ジャーナリストのヴェド・プラタープ・ヴァイディク氏は民族奉仕団(RSS:Rashtriya Swayamsevak Sangh)のメンバーであるとするとともに、イスラマバードのインド高等弁務官事務所が、ヴァイディク記者とムンバイ事件の首謀者とされるハーフィズ·サイード容疑者の会談の仲介役を務めたのではないかと質した。
国民会議派副総裁はマスコミに対し、「高等弁務官事務所がヴァイディク記者に何らかの便宜を図ったのではないか。我々が知りたいのはその点だ」と指摘した。
ヨガ指導者ラームデーヴ氏の支援者として知られるヴァイディク記者のサイード容疑者との会談を巡るこうした論議は、ヴァイディク記者がインド政府の特使としてサイード容疑者と会談したのではないかと言う国民会議派の推測が、ヴァイディク記者自身により否定されたのに伴い、浮上した。
○ヴァイディク記者とRSSは無縁:RSS幹部
【ニューデリー】民族奉仕団(RSS:Rashtriya Swayamsevak Sangh)幹部で最近インド人民党(BJP)に入党したラム・マダブ氏は15日、「ヴェド・プラタープ・ヴァイディク記者とRSSは何の関係もない」と断言、さらに「RSSの水源から、国民会議派幹部の周辺を徘徊するような者が出ることはない」と付言した。
ラーフル・ガンジー副総裁を初めとする国民会議派幹部らは、ヴァイディク記者がRSSメンバーであるとするとともに、イスラマバードのインド高等弁務官が、ヴァイディク記者とムンバイ事件の首謀者とされるハーフィズ·サイード容疑者の会談の仲介役を務めたのではないかと追及した。マダブ氏の上記の発言は、こうした非難に応えたもの。
○テロ事件首謀者の心理を知りたかった:ヴァイディク記者
【ニューデリー】ジャーナリストのヴェド・プラタープ・ヴァイディク氏は14日、「自分はパキスタンのテロリスト・グループ・リーダーがインドに対してどのような感情を抱いているのか分析したかっただけだ」と釈明した。
ケーブル・ニュース・ネットワーク - インディア・ブロードキャスティング・ネットワーク(CNN-IBN)から「ムンバイ同時多発テロ事件の首謀者としてインド当局により指名手配されているジャマート・ウド・ダワ(JuD:Jamaat-ud-Dawa)リーダーと会談した目的は?」と質問されたヴァイディク氏は、「目的は至って単純だ。自分はジャーナリストとして、本当に彼を知りたかった。彼がどんな男か、なぜインドに対するおぞましい犯罪に関与したのか。自分は彼の心理を分析したかった」と語った。
【ニュースソース】
House rocked over Indian journalist meeting Hafiz Saeed in Pakistan
Turmoil in Parliament over scribe's meeting with Hafiz
Did Indian mission facilitate Vaidik-Saeed meet, asks Rahul
Vaidik has no relation with RSS: Ram Madhav
Vaidik wanted to 'analyse' Saeed's mind, denies political link
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