【ニューデリー】米国連邦準備制度理事会(FRB:Federal Reserve Board)が量的緩和政策を段階的に縮小する方針を明らかにしたのを受けて、外国機関投資家がインド市場からその資金を引き揚げるのではないかとの懸念が高まり、インドの株価とルピー相場は19日、そろって下落した。
量的緩和政策縮小に伴う衝撃を緩和するFRBの姿勢を好感し、世界の主要市場が反発したことから、下落は小幅にとどまった。
ボンベイ証券取引所(BSE)センシチブ指数(SENSEX)は151.24ポイント、ルピーの対米ドル相場は62.1162に0.02%、それぞれ下降した。
P. Chidambaram蔵相は、記者団に対して「インドは米国の債券購入縮小措置に対する準備を整えており、インド市場はその影響を織り込み済みだ。もし何らかの政策措置が必要になれば、対策を講じる。現時点では、発表された内容は全て織り込み済みと見ている」と語った。
またインド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)のNaina Lal Kidwai会頭は、「インドの外貨準備は安定しており、今会計年度の経常収支赤字も許容範囲に留まる見られるため、FRBの量的緩和縮小が国内経済に打撃を与える恐れはない。政府と中央銀行は手を携えて、外貨準備を増強し、外為市場の安定性を補強する策を講じている。このためインドは間違いなく国際収支をより良く管理するよりポジションにある」と語った。
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