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2011-03-22 ArtNo.44506
◆1月の外国直接投資48%減少
【ニューデリー】世界的景気の低迷、取り分け欧州諸国の復調の弱さを背景に2011年1月の外国直接投資流入額は10億4000万米ドルと、前年同月の20億4000万米ドルに比べ48%減少した。
デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレスが3月9/10日報じたところによると、1月の主要な投資国は順にモーリシャス、シンガポール、米国、英国、オランダ、日本、ドイツ、アラブ首長国連邦。
主要投資領域には、サービス(金融/非金融)、電気通信、住宅/不動産、建設、電力が含まれる。
この結果、年初10ヶ月(2010/4-2011/1)のFDI流入額は170億米ドルと、前年同期の229億米ドルに比べ25%減少した。
ちなみに昨年度(2009-10)通年のFDI流入額は258億8000万米ドルと、前年(2008-09)の273億3000万ドルを5%下回っていた。
今年1月の外国機関投資家(FII)による投資額も11億9000万米ドルと、昨年同月の18億4000万を下回った。
一方、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12日伝えた数字は、若干異なり、年初10ヶ月のFDI流入額は220億5000万米ドルと、前年同期の348億3000万米ドルを下回った。しかし年初10ヶ月のFII流入額は310億3000万米ドルと、前年同期の236億1000万米ドルを上回った。
○外国投資家により多くの選択肢提供
【ニューデリー】インド政府は近く、非居住者(non-residents)が国内の企業に投資する合法的手段に、ワラント(warrant:株式買取権証書)や一部払い込み株(partially-paid shares)を加える見通しだ。
ファイナンシャル・エクスプレスが3月10日伝えたところによると、この種の投資手段は、①『政府の事前承認』、②『25%の頭金支払い』、③『12ヶ月以内の全額支払い』の3点を条件に、外国直接投資(FDI)規則に適合したものと見なされる。既存のFDI政策は、この種の手段を用いるのを、明確には認めていないが、外国投資促進局(FIPB:Foreign Investment Promotion Board)はケイス・バイ・ケイスでこれら2種類の証券を、投資手段として用いることを認めている。
○激減したのはポートフォリオ投資
【ニューデリー】インドに流入した外国直接投資(FDI:foreign direct investment)の額は、2008年に発生した世界的金融危機後、激減したが、デリー拠点の調査機関によると、これは主にポートフォリオ投資に分類されるプライベート・エクイティー(PE:private equity)のたぐいのファンドを含めているためで、製造/管理/マーケッティング等の技術移転を伴う本来の長期性FDIの流入は、それほど顕著な減少を見ていない。
ビジネス・スタンダードが3月17日伝えたところによると、産業開発調査研究所(ISID:Institute for Studies in Industrial Development)のK S Chalapati Rao氏と開発途上国研究情報機構(Research and Information System for Developing Countries)のBiswajit Dhar部長の共同報告書は、以上の指摘を行っている。
それによると、同調査は、2004年9月から2009年12月の間にインドで実行された1件当たり500万米ドル以上の外国直接投資プロジェクト、合計2748件、総額809億2000万米ドルを対象にしている。これらのプロジェクトは、同期間にインドに流入した総額923億6000万米ドルのFDIの87.6%を占めている。こうした投資額の27%はPEもしくはベンチャー・キャピタル(VC)、10%は絶えず流入流出を繰り返す超短期資金、9%はその他のポートフォリオ投資資金、5%は非居住インド人投資で、長期性のいわゆる本来のFDIは、半ばに満たない。激減したのは、本来のFDI以外の部分で、長期性投資の流入はそれほど大きな影響を受けていないと言う。
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