SEAnews 2011-03-10 ArtNo.44492

【ニューデリー】インド政府は、銀行取締役会における議決権と株式の持ち分に整合性をもたせることを目指す銀行法修正案(Banking Laws Amendment Bill)を閣議承認した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月4日伝えたところによると、現行法の下、株主の議決権は、持ち分の如何に関わらず、政府系銀行の場合1％、民間銀行の場合10％に制限されている。
Pranab Mukherjee蔵相は、新年度予算案の国会上程に際して、銀行法修正案を、金融部門の改革を目指す7法案の1つとして提起した。閣議の承認を得た銀行法修正案は国会に上程されることになる。
○銀行の合併買収は競争法の圏外：蔵相
【ニューデリー】銀行業における合併買収(M&A:merger and acquisition)は、『競争法(Competition Act)』の圏外にあり、『銀行規制法(Banking Regulation Act)』により規制されている。
デカン・ヘラルドが3月5日報じたところによると、インド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)主催の会合でPranab Mukherjee蔵相は以上の消息を語った。それによると、政府は最近、大規模なM&Aは『インド競争委員会(CCI:Competition Commission of India)』の承認を求めねばならないと通達したが、中央銀行は、銀行界の再編は引き続き競争法の規制の圏外に置くよう求めている。なぜなら銀行界の再編は複雑で、外部のものは容易に理解することができないためと言う。
○マイクロファイナンス法案立案
【ニューデリー】マイクロ金融部門を規制する新法規は、州レベルの同様の法規を無効にする見通しだ。
ビジネス・スタンダードが3月5日伝えたところによると、マイクロ金融機関(MFI:microfinance institution)を規制する法律は、この種の金融機関が徴収する金利や、マージン(貸し出し金利と借り入れ金利もしくは資金コストの差額)に上限を設けるものと見られる。マイクロファイナンス法案(Microfinance Bill)は、中央銀行Bank of India(RBI)のMalegam委員会の提言に基づき、目下立案作業が進められている。アンドラプラデシュ州におけるMFIの厳しい取り立てで自殺者が続出したことから、Malegam委員会が組織された。