【ニューデリー】環境森林省は9日、アジアで最も豊富な鉄鉱石資源が存在する鉱山の1つに数えられるジャールカンド州Chiriaの鉄鉱山を、国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)が向こう20年間にわたり採掘することを条件付きで認めた。SAILはこれを受けて11日、およそ5000クロー(US$11.11億)を投じて同鉱山を開発、向こう3年内にジャールカンド州Bokaro／西ベンガル州Burnpur／同州Durgapur／オリッサ州Rourkelaの製鉄所への鉄鉱石の供給を開始すると発表した。
エコノミック・タイムズ、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネスライン、ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレス、ザ・ヒンドゥーが2月9／10／11／12日報じたところによると、森林保護委員会(FAC:Forest Advisory Committee)は、象の生息地でもある同地における鉱山開発に反対する意見書を提出していたにも関わらず、環境省は新たに13件の条件を付けた上で、採掘活動を認める決定を下した。
SAILはChiriaのAjitaburu／Budhaburu／Sukri-Latur地域の合計595ｈａの土地の鉱業開発を申請していた。これはChiria鉱山地帯の25％に相当し、向こう50年間にわたり年間3000万～3500万トンの鉄鉱石を生産できる潜在性を有する。 ○SAIL傘下のSteel Complex離陸
【コジコーデ】ケララ州Kozhikode拠点のミニ製鉄所、Steel Complex Ltd (SCL)は2月13日、ケララ州政府と国営Steel Authority of India Ltd (SAIL)の50：50の合弁会社として正式に再発足した。
ヒンドゥー・ビジネスラインが2月12日伝えたところによると、ケララ州工業開発公社(KSIDC:Kerala State Industrial Development Corporation)と民間企業の合弁で1969年に発足したSCLは1972年に年産3万7000トンのミニ製鉄所を建設、1973年9月から商業生産を開始した。赤字経営が続く中、KSIDCが持ち分を50％に引き上げ、子会社化し、2001年以降はスクラップからビレットを製造する事業のみを手がけて来た。2008年にSAILとの合弁計画が発表され、2007－08年度の生産量は2005－06年の1900トンから6400トンに拡大、2009－10年には黒字を回復した。今回、SAILとの合弁会社として正式に再発足したのに伴い、新たに再圧延工場も稼働させた。SCLの経営管理はSAILが引き受けるが、会長はケララ州政府が指名すると言う。 ○ArcelorMittal会長、インド事業の遅延に苛立ち表明
【ニューデリー】ArcelorMittalのL N Mittal会長は8日、インドにおける総額13万クロー(US$288.86億)の複数のプロジェクトが進捗せず、どれ一つ、韓国のPoscoのレベルにも達していないことに苛立ちを表明した。Poscoは最近オリッサ州における年産1200万トンの鉄鋼プロジェクトの環境認可を取得した。
ビジネス・スタンダードが2月8日報じたところによると、Mittal会長は、インドにおけるプロジェクトは、どれ一つとっても何時離陸できるか予測困難とするとともに、「Poscoプロジェクトが取得した環境認可が果たしてプロジェクトの離陸につながるか注目している」と語った。