SEAnews 2011-02-02 ArtNo.44407

【ニューデリー】外国貿易総局(DGFT:Directorate General of Foreign Trade)は28日、中国等で製造された製品がインド産と偽って輸出されるのを防止する狙いから、全ての医薬品に、今年7月1日以降、『トレース＆トラック監視システム(trace and track surveillance system)』を通じた輸出を義務づけると発表した。
エコノミック・タイムズとザ・ヒンドゥーが1月29日報じたところによると、第三国で製造されたと見られる少なからぬ不良医薬品が、インド製と偽って海外市場に出回っていることから、DGFTは新監視システムを導入する方針を決めた。昨年、中国から輸出された品質に問題のある医薬品がアフリカ当局により押収されたが、これらの医薬品には『Made in India』のラベルが貼られていた。
DGFTのステートメントによると、『トレース＆トラック監視システム』は、世界で最も広く採用されているサプライチェーン・マネジメント規格GS1(Global Standard One)をベースにしており、一次／二次／三次、各レベルの包装に適応されると言う。
○未公開地元製薬会社がトップ5ブランドに仲間入り
【ニューデリー】インド製薬産業の200クロー(US$4444万)以上のブランド市場規模が、2010年には5万2271クロー(US$116.15億)に達し、未公開企業Aristo Pharmaの抗生物質Monocefが、一躍、総額960クロー(US$2.07億)のトップ5ブランドに名を連ねた。しかしインドのトップ5製薬会社のブランドはどれ1つ、トップ5ブランドに加わることができなかった。
ファイナンシャル・エクスプレスが1月27日伝えたところによると、Monocef以外のこれらトップ5ブランドとは、①Pfizer のCorex、②オランダ企業Novo NordiskのInsulin Human Mixtard(流通業者Abbott)、③Swiss企業Novartisの鎮痛剤Voveran、④英国企業GlaxoSmithKline Pharmaの抗生物質Augmentin。
米国の大手製薬会社Pfizerの咳止めシロップCorexは売上げ210クローで、200クロー以上のブランドに仲間入りし、2009年に200クロー・ブランドに名を連ねていたPiramal Healthcareの咳止め薬Phensydylに取って代わった。Piramal Healthcareは、当時はまだ米国の製薬会社Abbott Labsに買収されていなかった。
市場調査会社All Indian Origin Chemists and Distributorsの報告によれば、2008年には売上げ150クロー(US$3333万)を超える地元医薬品は1ブランドのみだったが、2010年には5ブランドに増加した。
○Zydus、独Bayerと対等出資合弁会社設立
【アーメダバード】グジャラート州Ahmedabad拠点のZydus Cadilaは、ドイツ企業Bayer Healthcareと、50：50の合弁会社Bayer Zydus Pharmaを設立、インド国内で医薬品をマーケッティングすることで合意、関係契約に調印した。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネスライン、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダードが1月28／29日、両社のステートメントを引用し報じたところによると、マハラシュトラ州Mumbaiを拠点にする合弁会社は、婦人病、代謝障害、画像診断、心血管疾患、糖尿病、腫瘍等の主要領域の業務を手がける。