SEAnews 2011-01-14 ArtNo.44351

【ニューデリー】急成長するインド自動車市場に進出を果たした日本企業は、今や自動車用鋼材製造領域におけるプレゼンスを強化、自動車産業の需要に応じる態勢を整えている。
エコノミック・タイムズが1月10日報じたところによれば、インド自動車市場における日本車のシェアは既に55％を超え、今後ますます拡大する見通しだ。こうした中、新日鐵／JFEスチール／神戸製鋼は、地元パートナー、Tata Steel Ltd(TSL)／JSW Steel Ltd(JSL)／Essar Steel Ltd(ESL)と、それぞれ合弁を組み、インド市場に足場を築いた。日本の鉄鋼メーカーは、ホンダ、スズキ、日産、トヨタ等の日本自動車メーカーのみならず、地元自動車メーカーのニーズにも応じることを目指している。こうした動きは日本の自動車メーカーと鉄鋼メーカー双方の利益になるだけでなく、地元鉄鋼メーカーも先端技術を導入する恩恵にあずかることができる。
自動車用鋼材以外の領域でも、国営製鉄会社Steel Authority of India Limited (SAIL)は、新日鐵及び神戸製鋼と合弁交渉を進めている。
○自動車産業が鋼材需要を牽引
【ニューデリー】インド国内における2010年12月の鉄鋼完成品の生産量は、自動車産業の旺盛な需要に支えられ、520万トンをマーク、前年同月の480万トンに比べ6.7％の成長を見た。
ヒンドゥー・ビジネスラインが1月11日、鉄鋼省傘下のJoint Plant Committee(JPC)の暫定統計数字を引用し伝えたところによると、生産量の増加には不動産部門の需要増加や、多くの鉄鋼メーカーが在庫を補充したことも影響している。
2010年12月の鋼材輸入量は26万1000トンと、前年同月比58％減少した。しかし前月を1万5000トン上回った。
また、2010年12月の実質消費量は前年同月の460万トンから450万トンに3.2％減少した。
今年初9ヶ月(2010/4-12)の鉄鋼完成品の生産量は、4700万トンと、前年同期の4300万トンに比べ7.3％増加した。今年初9ヶ月の国内消費量は4400万トンと、前年同期の4080万トンに比べ8.8％増加した。
今年初9ヶ月の鋼材輸入量は530万トンと、前年同期の520万トンに比べ2.3％増加した。今年初9ヶ月の鋼材輸出量は235万トンと、前年同期の231万トンに比べ1.8％増加した。