【ニューデリー】インドと中国の企業は、温家宝首相の3日間の訪印期間の初日(15日)、電力を初めとするインフラストラクチャーや金融を含む幅広い領域の総額160億米ドルの貿易・投資覚書を交換した。
デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネスライン、ファイナンシャル・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥーが12月15／16日伝えたところによると、これらの契約には、上海電気総公司(SEC:Shanghai Electric Corporation)及び国家開発銀行(China Development Bank)がReliance Power Ltd(RPL)と結んだ46億3000万米ドルのプロジェクト・ファイナンス覚書や、Adani Power Dahejが、山東電力建設第三工程公司(SEPCOIII Electric Power Construction Corporation)及び山東電建鉄軍電力工程有限公司(Shandong Tiejun Electric Power Engineering)と結んだ36億米ドルの契約、中国銀行とIDBI Bankの12億米ドル金融ファシリティー、RPLのSasan発電プロジェクトに対する国会開発銀行の11億米ドルの金融アレンジが含まれる。
しかし多くの覚書は中国のインドからの原料輸入で占められ、地元紙は両国の貿易関係の現状が窺えるとコメントしている。
温首相は、インド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)主催の経済界代表との会合の席上、両国関係の基調は協力であり、競争や敵対ではないと強調した。このことは、この日両国企業により結ばれた総額160億米ドルの覚書に反映されており、その額はオバマ大統領が訪印した際、印米企業間で結ばれた100億米ドルの協定を上回っていると言う。
地元紙は、愛煙家のジャワハルラル・ネールと周恩来がタバコの煙をくねらせながら会談した当時を彷彿とさせるシン首相と温首相の会談は、アジアの2大巨人の歴史にとってユニークな首脳レベルの個人的関係を築いたと報じた。 ○インド、地域貿易協定交渉を拒絶
【ニューデリー】インドは500億米ドルの往復貿易に占めるインド側の大幅な赤字に鑑み、中国との間で地域貿易協定(RTA:Regional Trading Arrangement)交渉を進める考えのないことを明らかにした。
ビジネス・スタンダードが12月17日報じたところによると、温家宝首相は16日午前Hyderabad Houseで、Manmohan Singh首相と会談した際、両国間のRTA交渉を開始するよう提案したが、シン首相は大きな貿易不均衡が存在する現状では時期尚早との考えを示した。しかし両首脳は2015年までに往復貿易を2倍の1000億米ドルに拡大することで合意した。 ○温首相、9人に中印友好功労賞を授与
【ニューデリー】温家宝首相は16日、インド共産党マルクス派(CPI-M)政治局メンバー、Sitaram Yechury氏他8人に中印友好功労賞(China-India Friendship award)を授与した。
ビジネス・スタンダードが12月16日伝えたところでは、Yechury氏以外の受賞者は、Tan Chung氏／G Viswanathan氏／G Banerjee氏／M Mohanty氏／S Chakrabarty氏／Bhaskaran氏／Sherdill氏／Pallavi Aiyar氏。これらの人々は、ビジネス、アカデミー、メディア等、様々な領域で中印の友好関係増進に寄与したと言う。
温首相は、シン首相が主催した夕食会の席上、Yechury氏と意見を交換、西ベンガル州政局や次期州議会選挙の見通しに関して報告を受けた。