【ニューデリー】中核インフラ産業6業種(原油/石油精製/石炭/電力/セメント/鉄鋼完成品)の成長率は、セメント、原油、電力、鉄鋼完成品の力強い伸びに支えられ、10月に7%(3.9%)を記録、前月の2.7%(4.3%)から目覚ましい復調を見た(括弧内は昨年同期の数字、以下同様)。
デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネスライン、ビジネス・スタンダードが11月30日/12月1日伝えたところによると、10月の部門別成長率は石油精製-4.8%(7.2%)、石炭0.8%(6.8%)と、これら両部門は不振だったが、残りの4部門は、原油13.7%(-2.1%)、セメント16.8%(5.3%)、電力8.4%(4.4%)、鉄鋼完成品6.2%(2.5%)と、何れも好調だった。
中核インフラ産業のこうした復調は、近く発表される10月の工業生産指数(IIP:Index of Industrial Production)にもポジティブな影響を及ぼすものと見られる。中核インフラ産業が26.7%の比重を占めるIIPの伸びは、2010年9月に16ヶ月来最低の4.4%(8.2%)に鈍化、景気後退の兆しではないかと懸念されてた。
年初7ヶ月(2010/4-10)の中核産業成長率は4.5%(4.5%)と前年並みで、内訳は原油10.7%(-1.3%)、石油精製1.4%(-2.0%)、石炭-0.1%(11.4%)、電力4.7%(6.1%)、セメント6.3%(11.3%)、鉄鋼完成品4.2%(1.8%)。
信用格付け会社Credit Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)のDharmakirti Joshi主任エコノミストは、「中核インフラ産業の伸びは、極めて変動性に富んでいるが、10月の復調はIIPにも当然ポジティブな影響を及ぼす。しかし原油 カ産と石炭生産の不振は懸念材料で、取り分け石炭生産の成長鈍化は、電力生産にも影響を及ぼすものと見られる」とコメントした。