【ハイデラバード】国防省国防研究開発部(DDRD:department of defence research and development)傘下の航空技術開発機構(ADA:Aeronautical Development Agency)は第5世代新中型戦闘機(AMCA:advanced medium combat aircraft)を開発するため20億米ドルの予算割当を求めている。
ビジネス・スタンダードとザ・ヒンドゥーが11月21日伝えたところによると、ADAのPS Subramanyam計画部長は、このほど以上の消息を語った。それによると、カルナタカ州Bangalore拠点のADAに、政府は先月、100クロー(US$2174万)を付与、ADAは、2017年までに第5世代AMCAを独自に設計開発する野心的プロジェクトに着手した。ADAは100クローの資金を用いて向こう18ヶ月間に事業化調査を進める。ADAが開発するAMCAの重量は20トンと、米国やロシアで開発が進められている30~35トンのAMCAより、軽量になっている。 ○新型対空ミサイルを国産化
【バンガロール】国防省は、政府の重要機関、空軍基地、原子力発電所、その他の核施設、Bhakra Nangalダム等の重要施設に設置されているロシア製対空ミサイル(anti-aircraft missile)に取って代わる新型対空ミサイルシステムを、国防研究開発機構(DRDO:Defence Research & Development Organisation)に開発させるため、この種の武器を海外から調達するのを阻止した。
ビジネス・スタンダードが11月23日報じたところによると、現在戦争が勃発すれば、現有の旧式ロシア製防空設備、取り分け50年前に製造されたPechoraミサイルはほとんど機能しないため、インド陸軍が地上で敵機を迎え撃つのではなく、インド空軍が敵国の空軍基地を先制攻撃する他なく、極めて困難な状況に陥らざるを得ない。
このため国防省の選択は極めて危険なギャンブルだったと言えるが、こうした冒険は実り、カルナタカ州Bangalore拠点のBharat Electronics (BEL)は2011年3月までに国産のAkashミサイル・システムをインド空軍に引き渡す。最初のAkashミサイル・システムはマドヤプラデシュ州のGwalior空軍基地に配備されると言う。 ○タタ・グループ、初めて国防企業権益買収
【ムンバイ】タタ・グループは、傘下のTata Advanced Systems (TAS)を通じ、アンドラプラデシュ州Hyderabad拠点のHBL Elta Avionicsの74%権益を買収、国防工業ビジネスに進出を果たした。
エコノミック・タイムズが11月24日伝えたところによると、TASはタタ・グループが国防産業進出を目指して2006年に創設したものだが、同グループが国防企業の権益を買収するのは今回初めてのこと。HBLの残りの26%の権益は引き続きイスラエル航空工業公社(IAI:Israel Aerospace Industries)傘下のELTA Systemsが握っている。タタ・グループ筋は、数週間前にボンベイ証券取引所(BSE)上場のHBL Power SystemsからHBL権益を買収したとしているが、買収額等の詳細は明らかにしていない。HBLは国防関連航空機部品の製造を手がけている。