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2010-11-19 ArtNo.44202
◆印露中閣僚会議共同声明、米国の影響力除去を婉曲表現
【武漢】このほど中国の武漢で開かれた第10回三国閣僚会議に出席したロシア、インド、中国の外相は、「三国間の協力は他の如何なる国をターゲットにしたものではない」とする一方、「国際条理と集団的意思決定に基づく多角的かつ民主的な世界秩序を支持する」との共同声明を発表した。これは米国の影響力を除くことを婉曲に表現したものと言う。
ザ・ヒンドゥーが11月16日伝えたところによると、ロシアと中国は、三国閣僚会議の準備会議の段階で、アジア太平洋地域の安全に関する2010年9月の宣言の趣旨をさらに推し進める『非ブロック』の原則を掲げることを欲したが、同宣言が米国と日本をターゲットにしたものと判断したインドは、ワシントンと東京に誤ったシグナルを発信することを懸念、これに難色を示した。その結果、『非ブロック』に替えて『透明で開かれた、且つまた包括的でバランスのとれた安全と協力の枠組みをアジア太平洋地域に構築する』と言うより婉曲な表現が採用された。
中露両国はアジア太平洋地域の新体制構築を目指したが、最終的にインドに同調、当面三国の専門家の研究に委ねることで合意した。
○国連安保理改革、中露の支持得られず
インドは、国連安全保障理事会の常任理事国入りに対する中国とロシアの支持を確実にする二三の取り決めを図ったが、すぐに同試みを放棄した。その結果、共同声明には、国連メンバーを増やし、民主化を促進する内容とともに、インドの国際貢献を歓迎し、インドの2年間の非常任理事国の任期を通じてロシアと中国が、インドとの協力を強化することが明記された。
中国代表は、インドの安保理常任理事国入りを支持したオバマ大統領の最近の発言が、中国政府を驚嘆させたこと、インドの安保理常任理事国入りに対する従来の立場を堅持するよう本国から指示されたことを、インド側に打ち明けたと言う。
インド代表は、「国連安保理改革に関する話し合いが何ら進捗を見なかったことは驚くには当たらない」とし、「三国閣僚会議は、元々、中露両国がインドに対して何らかのジェスチャーを示す場所ではない」とコメントした。
○印中露、アフガン情勢に懸念
アフガニスタンの治安悪化を懸念するインド、ロシア、そして中国は、アフガニスタン政府の軍事的強化の必要性を確認するとともに、既存メカニズムにおける三国の従来の協力を維持することで合意した。三国が共同声明の中で、アフガニスタンの主権と独立を維持するためにアフガニスタン国家保安軍(ANSF:Afghan National Security Forces)を強化する必要に言及したのは、今回初めてのこと。
○中国、ブラマプトラ川にダム建設
【北京】インドの度重なる懸念表明に関わらず、中国は、チベット族自治区山南州(Lhoka Prefecture)加査県(Gyaca County)に510MW(メガワット)の蔵木水力発電所(Zangmu Hydropower Station)を建設するため、ブラマプトラ川を堰き止めた。
エコノミック・タイムズが11月16日伝えたところによると、人民日報のチベット・オンラインはこのほど以上の消息を伝えた。チベット初の大規模水力発電所のコストは11億8000万米ドルと見積もられ、2014年の稼働が目指されている。
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