SEAnews 1995-12-23 ArtNo.4420

【シンガポール】台湾のロリー・インターナショナルはシンガポールに地域営業本部を設け、アジアにおける投資及び調達業務を加速する計画だ。
ロリー・インターナショナルのワン・ルーイエン副会長によると、同社はシンガポールで調達した資金により、アジア地域への投資を拡大する計画で、特にベトナムにおける新ビジネスや中国における事業拡張の機会を探る。またシンガポールを足場にベトナムやミャンマー等の新市場から室内装飾品、工芸品、その他の珍品を買い集めることも計画している。目下米国テネシー州メンフィスと香港に拠点を有する同社は2億5000万米ドルの年商の60％を米国市場で、残りをアジア市場で実現している。中国には既に250店舗を設け、ディズニー・ブランドの児童用品を販売している。向こう3年間には更に150店をオープンし、その売上を4億元(S$6800万)に倍増する計画だ。今後5年間にはシンガポールを通じて500万米ドルを投資し、陽、上海、北京、広州に流通拠点を設ける計画で、四川省成都もターゲットとしている。同社は今年初にシンガポールにスカイロールと称する子会社を設立している。同社がシンガポールをアジア・ビジネスの拠点に選んだ理由は、香港が大陸に復帰する1997年が近づく中で益々多くの台湾企業が香港から東南アジアに拠点を移転しているためで、中国と税制協定や投資保証協定を結んでいるシンガポールは中国市場開拓の拠点としても理想的条件を備えていると言う。台湾系の中国対外貿易開発委員会事務所によると、当地の台北ビジネス協会には毎月2～3社の台湾企業が新規加盟しており、同協会メンバーは現在200社を数えると言う。(BT:12/22)