SEAnews 2010-11-01 ArtNo.44141

【ハノイ】インドのManmohan Singh首相は29日、中国の温家宝首相と会談、両国関係に影響を及ぼす困難な問題を取り上げ、核心問題に対するインドの敏感さに理解を求めた。
デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥー、ファイナンシャル・エクスプレスが10月29／30日報じたところによると、過去6年来10度目の首脳会談は、中国がジャム＆カシミールの地位を問い、アルナチャルプラデシュ州の領有権を主張したことに伴う刺々しい雰囲気の中で行われたが、45分の会談後、温首相が12月半ばにニューデリーを訪問することが発表された。温首相にとって、過去5年来2度目のインド訪問は、Shivshankar Menon国家安全顧問と戴秉国(ﾀｲﾍｲｺｸ)国務委員兼中共中央外事工領導弁公室主任の交渉により実現した。
二者会談後記者会見した温首相は、インド側の大幅な赤字になっている二国間貿易の改善を図る意向を表明した。
翌30日に記者会見したシン首相によると、両首脳は、国境問題に関して双方が満足できる現実的解決策を見いだすこと、相互の誤解を解き二国間関係を強化することで合意した。概括的方式により総論を討議した両首脳は、世界には両国が共に成長するのに十分な余地が存在するため、両国は協調し、協力すべきであるとの点で意見の一致を見たと言う。
○中国シンクタンク、首脳会談の成果評価
【北京】ザ・ヒンドゥーが30日伝えたところでは、中国国際問題研究所の栄鷹副所長は、「両国がそれぞれの利害を相手側に伝達することがますます重要になる中、今回の両首脳の会談は、極めて有意義だった」、「両国政府は二国間関係の構築が、二国間に存在する様々な問題に増して重要であり、国際的にも戦略的意義を有するとの点で意見の一致を見た」、「主要20カ国(G20)の協力、世界経済の管理、気候変動問題等の領域において、インドと中国が協力することができることを、世界に示した」とコメントした。
○ASEANとのFTA加速
【ハノイ】Manmohan Singh首相は30日、東南アジア諸国連合(ASEAN)とのサービスおよび投資に関する自由貿易協定(FTA:free trade agreement)交渉の早期妥結と昨年調印された商品貿易に関するFTAの早期実施に努める方針を明らかにした。
エコノミック・タイムズ、デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレス、ビジネス・スタンダードが10月30／31日報じたところによると、シン首相はまた来年1月1日から、カンボジア、ベトナム、フィリピン、ラオス国民のインド到着時にビザを発給すること、ASEANとの観光協力に関する覚書の作成が完了したことを明らかにした。