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2010-10-27 ArtNo.44118
◆日印、南部産業大動脈開発も
【東京】インドと日本はレアアース(希土類)採掘合弁から未だ未開拓の国防領域、あるいは運輸、さらにはインド南部における産業大動脈の開発等にまで協力を拡大することで合意した。
ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルド、エコノミック・タイムズが10月25/26日報じたところによると、これらは、最近妥結したCEPA交渉や、より親密な安全保障関係、北東インドにおける2つのメガ・インフラ開発プロジェクト、そして目下交渉中の民生用核協力の上に積み上げられる。
東アジア三国訪問の第1駅日本に25日到着したマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相は同日夕刻、菅直人首相と、二者会談を行い、その後、『包括的経済協力協定(CEPA:Comprehensive Economic Partnership Agreement)』交渉が妥結したことに満足の意を表明する共同声明を発表した。シン首相と管首相は、二者会談および代表団レベルの会談を通じ民生用核協力協議を継続し加速することで合意した。シン首相は、「日印関係開拓の余地は限られているが、策は胸の内にある」と語った。シン首相は26日、3日間にわたる訪日の日程を終え、次の訪問地マレーシアに赴いた。
○首相、日本企業のインフラ開発投資に期待
【東京】Manmohan Singh首相は25日当地で催された日印両国産業界トップとの昼食会の席上、日本企業にインフラ・プロジェクトへの積極的な投資を呼びかけた。
エコノミック・タイムズが10月25日伝えたところによると、シン首相は、「2012年にスタートする次期五カ年計画期間にはインフラ開発に1兆米ドルを超える投資が必要とされ、内民間投資が大きな部分を占める」とし、日本企業が同領域で主要な役割を演じることが期待されると語った。同昼食会には、インド側からReliance IndustriesのMukesh Ambani会長兼MD、Bharti EnterprisesのSunil Bharti Mittal会長兼MD、Housing Development Finance Corporation(HDFC)のDeepak Parekh会長らが出席した。
○シン首相、レアアースの供給提案
【東京】中国がレアアース(希土類)の対日輸出を大幅に縮小する方針を明らかにする中、このほど訪日したManmohan Singh首相は、日本にレアアースの供給を提案した。
エコノミック・タイムズが10月26日報じたところによると、シン首相と管首相は、二者会談後、レアサースおよび希少金属の開発/再生/再利用、産業用代替品の研究開発領域における二国間協力の可能性を検討することで合意オたとの共同声明を発表した。その後記者会見したNirupama Rao次官によると、インドにおけるレアアース資源開発の合弁会社を設けることができると言う。
日印両国の同領域における提携が具体化すれば、ケララ州営Indian Rare Earths社が最大の恩恵を受けそうだ。インド政府は2004年にレアアースの輸出を禁止、その後環境問題でオリッサ州の1鉱山を閉鎖した。こうした中でケララ州Chavaraのプラントにおけるレアアースの生産が間もなく再開されるものと見られる。中国は最近、レアアースの輸出割当を2009年のレベルから40%縮小する方針を発表している。
○日印首脳、中国問題協議
【東京】日本近海において活発化する中国の活動に対する日本国内の関心が高まる中、Manmohan Singh首相と菅直人首相は25日中国問題について意見を交換した。
ファイナンシャル・エクスプレスが10月26日伝えたところによると、シン首相に随行したNirupama Rao外務次官は、「中国の台頭は紛れもない今日の課題であり、我々は中国との関係を構築せねばならない。両国首相は『台頭する中国と平和的関係を構築するには綿密な分析を必要とする』との点で意見の一致を見た」と語った。管首相はインドの中国政策に強い関心を表明したと言う。
○民生用核協力11月に第三ラウンド交渉
民生用核協力問題に関しては10月半ばに第2ラウンドの交渉が行われ、11月の第3週に東京で第3ラウンドの交渉が予定されている。この問題は複雑かつデリケートで、シン首相はこの日催された昼食会の席上、両国の業界トップに、インドは同問題を日本に強要する考えはないと語った。
日本はまた二国間の長期的な戦略提携問題を協議するため閣僚級の会議の場を設けることを提案したと言う。
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