【カルパッカム】米国との民生用核協力協定締結後、インドは輸入核燃料と輸入核反応炉を梃子に、核エネルギー計画を加速しているが、インド独自の研究と技術をベースにした3段階の原子力発電計画を進める方針に変わりはなく、インドの国際義務遵守は、国産原子力発電プロジェクトを犠牲にするものではない。
デカン・ヘラルドが10月10日報じたところによると、Prithviraj Chavan科学技術相は10日、インディラ・ガンディー原子力研究センター(IGCAR:Indira Gandhi Centre for Atomic Research)で催された高速増殖実験炉(FBTR:Fast Breeder Test Reactor)25周年記念式典の席上、政府の以上の姿勢を確認した。
それによると、タミールナド州Kalpakkamに建設中の500MW(メガワット)のプロットタイプ高速増殖炉(PFBR:prototype fast breeder reactor)自体、FBTRプログラムの成功の上に進められており、2011-12年の稼働が目指されている。
高速増殖炉計画はエネルギー安全保障の面でも重要である。インドは核燃料を放射性廃棄物として投棄せず、再処理を通じて燃料サイクルを完結させるべきだとの立場をとっており、こうした基本原則は原子力発電プロジェクトの永続性を確保する上で極めて重要である。
しかしインド政府は民間企業が原子力産業に直接参入することを認めない。核反応炉の運転はNuclear Power Corporationのような公共企業が手がけるべきであると言う。