【シンガポール】クレハ・ケミカルズ・シンガポール(KCS)は、4380万Sドルを投じてポリ塩化ビニル(PVC)樹脂の原料となる高品位アクリル製品の生産に乗り出す。
KCSが7日発表したところによれば、新生産ラインはアイル・ムルバウ島石化コンプレックスの既存工場(91年完成)内に設けられ、完成すれば東南アジア唯一の高品位アクリル生産施設となる。97年7月に稼働、アジア太平洋市場向けに年間1万3000トンを生産する。同工場では現在MBS(メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン)樹脂、年間1万6000トンを製造しているが、年内に製造能力が1万7000トンに拡大される。KCSはジャパン・シンガポール・モディファイア Co Ltd が75%、米系ローム&ハース・エクイティ・コーポレーションが25%出資して79年に設立された。前者は呉羽化学(90%)と住友化学(10%)の合弁会社。(ST,BT:2/8)