2010-09-20 ArtNo.43939
◆8月の輸出23%、輸入33%増、貿易赤字23ヶ月来最高に
【ニューデリー】世界的需要の復調に助けられ、8月の輸出は昨年同月比22.5%増の166億4000万米ドルをマークした。しかし輸入は一層大幅な昨年同月比32.6%増の297億米ドルをマーク、この結果、貿易赤字が130億6000万米ドルと、過去23ヶ月来の最高をマークした。
ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥ・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレスが9月16日報じたところによると、商工省のRahul Khullar次官は15日記者会見し、「西側および欧州市場のインド産品に対する新規需要から通年で2000億米ドルの輸出目標は達成できそうだ。しかし輸出の伸びは鈍化傾向を見せており、今年第1四半期に見られた30~35%の成長は、もはや期待できない」と語った。8月の石油輸入は78億米ドル、非石油輸入は219億米ドルを記録した。
今年初5ヶ月の輸出は昨年同期比28.6%増の852億7000万米ドル、輸入は同33.1%増の1418億9000万米ドルで、この結果、年初5ヶ月の貿易赤字は566億2000万米ドルに達した。赤字額は月間平均112億米ドルで、通年では1350億米ドルに達する可能性がある。これは当初予想の1200億米ドル、2年前の1180億米ドルを上回る。
Khullar次官によると、これほどの赤字を補填できるか否か、仮にできるとすれば何時までか、またサービス輸出の黒字はどれほどか、と言った点が問題になる。通年の輸出額について言えば、今年の目標額2000億米ドルから4000億米ドルに拡大することが次の挑戦になる。
今年初5ヶ月に良好な輸出成長を見たものには、石油製品/潤滑油31.7%、化学肥料79%、植物油67%、石炭43%、鉄鋼64%、金27.7%、機械20%が挙げられる。しかし、既製服、手工芸品、手織り機、カーペットの輸出は依然低調だった。
工業生産の二桁成長に伴い輸入需要も拡大、年初5ヶ月の輸入成長率は33%を超えた。非石油製品輸入は1012億米ドル、石油製品輸入は407億米ドルを記録した。
インド輸出組織連盟(FIEO:Federation of Indian Export Organisations)のA. Sakthivel会頭によると、政府の輸出奨励措置に助けられ、輸出業者は、アフリカ、ラテン・アメリカ、アジア等の非伝統市場の開拓に乗り出しており、2010-11年通年の輸出額は2100億米ドルに達する見通しと言う。
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