2010-09-17 ArtNo.43936
◆パキスタン、カシミール問題でデリー政府に自制要求
【イスラマダバード】パキスタン政府は14日、インド政府に対し、カシミール民衆に対する暴政を止め、自決の権利を求める住民の要求を認めるよう呼びかけた。
ザ・ヒンドゥーが9月15日報じたところによると、パキスタンのMakhdoom Shah Mahmood Qureshi外相は、外務省発表のステートメントの中で、「インド政府は、ジャム&カシミール紛争に対して武力を行使することを止め、自制心をもって国連の提言やカシミール人の願望に基づく解決策を見い出すべきである」と述べている。
○スリナガル航空便運航停止
【スリナガル】カシミール渓谷に発生した争乱で、スリナガルを発着点とする全ての民間旅客便の運行が停止された。
ザ・ヒンドゥーが9月14日伝えたところによると、ジャム&カシミール州の夏期の州都スリナガルの唯一の民間滑走路は9月3日以来保守のため使用できず、スリナガル市内から32キロ離れたAwantipora基地内の滑走路が代わりに使用されている。しかし今月11日以来15人の犠牲者が出た争乱の影響で、空港従業員や旅客の安全が確保できないことから、旅客便の運行は全面停止する方針が決まった。
イスラム分離主義者の計画的扇動活動に伴う警官とデモ隊の衝突で今年6月以来80人以上が犠牲になったと言う。
○空軍司令官、軍事特別法の維持支持
【ニューデリー】中央政府がジャム&カシミール地方に対する軍事特別法(AFSPA:Armed Forces Special Powers Act)の解除問題を巡りコンセンサスの形成を図る中、インド空軍(IAF)のP V Naik元帥は「一人の兵士がその任務を効果的に全うする上からすれば、その兵士が享受し得る全ての法的保護を与えるに越したことはない」と述べ、軍事特別法(AFSPA:Armed Forces Special Powers Act)の維持を支持する立場を表明した。
ザ・ヒンドゥーが9月14日伝えたところによると、参謀総長会議(Chiefs of Staff Committee)議長も務めるNaik元帥は、「政府がこの問題を慎重に処理し、如何なる方針を決めるにしろ、最善のものであると信じている」と付言した。
一方、A K Antony国防相は、「政府が治安問題閣僚委員会(CCS:Cabinet Committee on Security)会議において方針を決めなかったのは、この種の重要問題はあらゆる角度から検討する必要があるためで、主要政党全ての意見を聴取し、信頼を手にしたなら政府は機を逸することなく迅速に方針を決める」と語った。
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