2010-08-16 ArtNo.43789
◆Vedanta、Cairn India支配権益買収目指す
【ニューデリー】Anil Agarwal氏がプロモーターを務めるロンドン証券取引所(LSE)上場のVedanta Resources Plc(VRP)は、インド証券取引所上場のCairn India Ltd(CIL)の51%の権益を80億~85億米ドルで買収することを目指している。
ファイナンシャル・エクスプレス、ザ・ヒンドゥー、エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月13/14日報じたところによると、目下、CILの62.37%の権益を握っているスコットランド拠点の探査会社Cairn Energy Plc(CEP)は、20%のプレミアム付きでCIL支配権益を売却する用意があるとされる。VRPとCEPは12日、CIL権益の取引交渉を進めていることを確認した。交渉が妥結すれば、インドを拠点にする金属・鉱山会社VRPはエネルギー産業への進出を果たすことになる。CILはラジャスタン州とアンドラプラデシュ州において石油/ガス鉱区の探査開発を手がけている。証券業界筋によると、VRPは既に大手銀行3行から40億米ドルを借り入れる内諾を得ていると言う。
VRPは果たしてBHP Billitonの成功を再現できるか。BHPの石油事業のEBIT(税引前当期純利益+支払利息)は56%と、金属ビジネスの49%、アルミニウム事業の12%を上回る。しかし、金属ビジネスと石油ビジネスは全く異なる領域で、リスクを伴う。先週金曜、VRP株価は5%ほど値下がりした。
インド政府筋は「綿密な調査なしにVRPによるCIL権益買収計画を承認することはない」とコメントした。それによると、CILはラジャスタン州の鉱区の90%の権益を握っており、間接的な石油鉱区権益の売却を意味する。石油/ガス鉱区は国家資産であり、エネルギー会社は単なる探査請負会社に過ぎないと言う。
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