2010-08-13 ArtNo.43778
◆6月の工業成長率、13ヶ月来最低の7.1%に鈍化
【ニューデリー】今年6月の工業生産指数(IIP:index of industrial production)の伸びは7.1%と、13ヶ月来最低の水準に鈍化した。アナリストらは比較対象になる前年同期の指数が低水準なことに伴うベイス効果(base effect)がもはや望めないことから8ヶ月続いた二桁成長は困難と見ていたが、落ち込みの速度はアナリストらの予想を上回った。Pranab Mukherjee蔵相も「もう少し高い数字を予想していた」とコメントした。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレスが8月13日伝えたところによると、6月のIIP成長率は昨年同月の8.3%を下回った。計画委員会のMontek Singh Ahluwalia副委員長は、2010-11通年のIIPは依然として高水準の一桁成長を維持できると予想した。2009-10通年の成長率は10.5%だった。信用格付け会社Credit Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)のDharmakirti Joshi主任エコノミストも「予想した8%の伸びを下回ったが、7月には回復が見込め、2010-11年を通じた成長率は9%に達する」と予想した。
IIPの伸びを部門別に見ると、製造部門7.3%(8%)、鉱業部門9.5%(14.2%)、電力部門3.5%(8%)と、何れも昨年同期の伸び率(括弧内の数字)を下回った。
用途に基づき分類(use-based classification)した製造業各部門の伸び率は、基本財3.4%(10.7%)、中間財8.7%(7.9%)、資本財9.7%(13.4%)、耐久消費財27.4%(16.2%)、非耐久消費財1.3%(0.7%)と、中間財部門と耐久消費財部門の伸びが前年同期を上回ったものの、他の部門は下回った。
また全国産業分類(national industrial classification)主要17業種中13業種がプラス成長を記録した。
この結果、今年第1四半期(2010/4-6)のIIP成長率は11.6%と、昨年同期の3.9%を上回った。部門別に見ると、製造業部門12.2%(3.4%)、鉱業部門10.4%(6.8%)、電力部門5.6%(5.9%)と、製造業部門と鉱業部門は昨年同期の伸びを上回ったが、電力部門は昨年同期の伸びに及ばなかった。
製造業各部門の伸びは資本財34%(2%)、耐久消費財27.9%(15.6%)、非耐久消費財2.4%(5.3%)、中間財9.8%(7.4%)、基本財6.9%(6.2%)と、非耐久消費財部門以外は、前年同期の伸びを上回った。
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