【ムンバイ】当地で28日、産業界のリーダーを前に講演した英国のGeorge Osborne蔵相は、インドに金融市場の開放を加速するよう求めるとともに、インドと欧州連合(EU)間の自由貿易協定(FTA)の2011年初までの調印に期待を表明した。
ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレス、デカン・ヘラルドが7月28/29日伝えたところによると、オズボーン蔵相は、インドの中央銀行Reseve Bank India(RBI)が2005年に作成したロードマップに従い、金融市場を開放、英国銀行に対するライセンス規則を緩和するよう求めた。蔵相は保険業に対する外資上限を26%から49%に引き上げるインド政府の動きに歓迎の意を表明した。英国政府もインドの輸出入銀行に英国における営業免許を近く付与する方針で、State Bank of Indiaはロンドンに欧州業務本部を設けると言う。
蔵相はこの日Tataグループ幹部と非公開の会談を行った。ブルームバーグの報道によれば、英国政府の気候変動対策に伴い英国におけるガス/電気コストは18~141%アップ、大企業の年間支出は1100万米ドルに達する。ブルームバーグはTata Steelを含むタタ・グループが、大挙英国から撤収する可能性を予想した。
この日、ボンベイ証券取引所(BSE)のS Ramadorai会長が主催した朝食会に出席、BSEの始業ベルを鳴らしたオズボーン蔵相は、Vodafoneのソーラ・パワー携帯電話端末新モデルの発表会やGodrej Group主催の夕食会にも出席、またReliance ADA Group(ADAG)のAnil Ambani会長と会見した。蔵相はReliance IndustriesのMukesh Ambani会長との会談も予定している。