2010-06-28 ArtNo.43553
◆チェンナイ/バンガロール産業大動脈計画支援:堂道大使
【バンガロール】インド駐在の堂道秀明特命全権大使は25日、「日本政府は、タミールナド州Chennaiとカルナタカ州Bangaloreを結ぶチェンナイ・バンガロール産業大動脈(CBIC:Chennai-Bangalore Industrial Corridor)計画に対する具体的な支援額を間もなく算定する」と語り、日本政府が同プロジェクトに強い関心を抱いていることを確認した。
デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月25/26日伝えたところによると、バンガロール商工会議所(BCIC:Bangalore Chamber of Industry and Commerce)がこの日主催した第33回年次総会の席上、堂道大使は「このプロジェクトは我々の観点からすれば、もう一つの戦略領域と言える。トヨタ等の大手日本企業が既にバンガロールに拠点を設けており、チェンナイ周辺にも多くの日本企業が投資している」と述べるとともに、「我々は、カルナタカ州が十分その恩恵を享受できるよう、CBICをムンバイまで延長し、カルナタカ州Mysoreも包含するよう希望する。日本サイドは、タミールナド州政府及び中央政府と関係問題を協議している」と語った。
同大使によると、日印両国政府はグローバルな戦略提携を結ぶことで合意、貨物専用鉄道(DFC:Dedicated Freight Corridor)計画やデリー・ムンバイ産業大動脈(DMIC:Delhi-Mumbai Industrial Corridor)等の旗艦プロジェクトを推進している。日本のインドに対する政府開発援助(ODA:Overseas Development Assistance)は年間25億米ドルと、最も多い。
経済産業省の指導の下、DMICプロジェクトにリンクした近代的タウンシップの開発等、様々なプロジェクトの事業化前調査を進める日本企業コンソーシアムが組織された。
日本商工会議所はまた、公共民間協力(PPP:public private partnership)事業に参画する最良の方式を探るため、オーストラリア商工会議所と合同代表団をインドに派遣することを計画していると言う。
タミールナド州政府は2年以上前に、DMIC計画に倣って、CBIC計画を提起した。その後、タミールナド州政府とカルナタカ州政府は、Infrastructure Leasing & Financial Services Ltd(IL&FS)及びInfrastructure Development Corporation Karnataka Limited(IDCKL)を通じ、それぞれ事業化調査を行った。一方、カルナタカ州政府がスバルナ・カルナタカ産業大動脈(Suvarna Karnataka Industrial Corridor:別項参照)を、国道4号線(NH-4)に沿ってマハラシュトラ州Mumbaiまで延長するよう提案すると、日本貿易振興会(JETRO)も、同構想に関心を表明した経緯がある。
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