【ニューデリー】計画委員会(Planning Commission)は19日、国内総生産(GDP)成長率を、現行第11次五カ年計画の8.1%(予測値)から10%に加速することを目指す第12次五カ年計画の立案作業に着手した。
ビジネス・スタンダードとファイナンシャル・エクスプレスが6月19日伝えたところによると、計画委員会のMontek Singh Ahluwalia副委員長は、第12次五カ年計画立案作業初日の会議後に記者会見し、この日の会議の目的は第12次五カ年計画のアプローチに関して各界の専門家の意見を聴取することにあると語った。会議には、計画委員会のメンバーの他、インド認識標管理局(UIDAI:Unique Identification Authority of India)のNandan Nilekani議長、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)のKiran Karnik前会長、マハラシュトラ州Pune拠点のエネルギーおよび環境ソリューション・プロバイダー、Thermax LtdのAnu Aga前会長、Naresh Chandra前内閣官房長官、政策研究センター(CPR:Centre for Policy Research)のSanjoy Hazarika上席研究員を含む、各界の専門家が参加した。
Ahluwalia副委員長によると、計画委員会議長も務めるManmohan Singh首相は、第12次五カ年計画は、10%の経済成長実現を目指すよう指示した。第11次五カ年計画の目標成長率は、世界的金融危機の影響を配慮し、当初の9%から8.1%に下方修正された。第11次五カ年計画当初2年間の成長率は9%以上をマークしたが、2008-09年の成長率は6.7%、2009-10年のそれは7.4%に減速、今会計年度は8.5%の成長率が見込まれている。第12次五カ年計画の10%の成長目標は、単に実現可能であるだけでなく、環境に対する悪影響も抑制できる。
Ahluwalia副委員長は、「政府が多額な資金を注入しても、最終的受益者に到達しない問題を多くの人が指摘している。このため次期五カ年計画ではデリバリー・システムの改善を図らねばならない」と語った。
また農業部門の4%の成長目標は第12次五カ年計画でも維持される見通しだ。第11次五カ年計画でも4%の成長が目指されたが、未だに実現されていないと言う。