2010-06-25 ArtNo.43541
◆米印CEO会議、US$100億インフラ基金創設提案
【ワシントン】オバマ大統領の11月訪印が両国の経済関係を一層強化するものと期待される中、両国産業界のトップは22日当地で催されたインド米国最高経営者会議(India-US CEOs' Forum)の席上、インドのインフラ開発を促進するために100億米ドルの債券基金(debt fund for development of infrastructure in India)を設立すること等を提案した。
エコノミック・タイムズとデカン・ヘラルドが6月23日、在米インド大使館のステートメントを引用し報じたところによると、フォーラムではこの他、インドが進める全国ソーラ計画(National Solar Mission)下の協力、糖尿病の研究と治療に関する長期計画、両国教育機関の提携、バイオ燃料を含むクリーン・エネルギーに関する共同研究等の提案がなされ、インド側代表団の団長を務めたPranab Mukherjee蔵相は、計画委員会(Planning Commission)のMontek Singh Ahluwalia副議長を座長とする委員会を組織し、提案内容の実現を図る方針を明らかにした。
CEOらは、両国政府代表との意見交換に先立って、小グループに分かれて会談、その後両国政府に、①『インフラストラクチャー』、②『クリーン・エネルギー』、③『教育』、④『電子保健・生命科学』の4領域に関わる提案を行った。会議では、両国間のその他の懸案事項や解決策も討議された。
オバマ大統領のインド訪問は、両国関係を一層強化し、これらの課題のいくつかをさらに突っ込んで討議する機会をもたらす見通しだ。
インドのManmohan Singh首相と米国のオバマ大統領に指名された合計12人のCEOから成るフォーラムは昨年改めて編成されたもので、Tata SonsのRatan Tata会長とHoneywell CorpのDave Cote最高経営者(CEO)が共同議長を務めた。シン首相が昨年11月にワシントンを訪れた際に最初の会議が催され、今回は2度目。インド側からはMukherjee蔵相とAhluwalia計画委員会副議長の他、Anand Sharma商工相が政府を代表して出席、米国側からはHillary Clinton国務長官、Timothy Geithner財務長官、Gary Locke商務長官、Ron Kirk通商代表、Larry Summers国家経済会議委員長、Jim Steinberg副国務長官が出席した。
ファイナンシャル・エクスプレスとデカン・ヘラルドが23日伝えたところでは、子会社Union Carbide Corporation (UCC)ボパール工場のガス流出事故の民事責任問題(別項参照)が論議を呼ぶ中、Dow Chemicalsはこの日、同社のAndrew Liveris会長兼CEOが先約があるため、会議を欠席するとのステートメントを発表した。
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