SEAnews 2010-06-22 ArtNo.43538

【ニューデリー】西欧市場の需要に支えられ5月の輸出額は161億米ドルと、昨年同期の120億米ドルに比べ35.1％アップ、13ヶ月に及んだマイナス成長から抜け出した2009年11月以来7ヶ月連続のプラス成長を記録した。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ファイナンシャル・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルドが6月18／19日伝えたところによると、商工省のRahul Khullar次官は18日以上の数字を明らかにした。それによると、鉄鉱石、石油製品、皮革等の品目の輸出は好調で、米国を初めとする主要市場の需要も回復に転じている。しかしこうした好調な成長率は、主に昨年同期の数字が低調だったことに伴うベイス効果によるもので、手放しで喜ぶことはできないが、回復基調にあることは確かと言える。とは言え輸出全体の5分の1のシェアを占める欧州市場に生じた金融危機と、ルピーの対ユーロ・レートの上昇が懸念材料で、ルピーの対ユーロ・レートは2010年1月以来14％以上アップしている。
5月には輸入も274億米ドルと、昨年同月の198億米ドルに比べ30.8％増加したが、輸出の伸びが輸入の伸びを上回った。この結果、貿易赤字は113億米ドルを記録した。
今会計年度当初2ヶ月(2010/4-5)の輸出額は330億米ドルと、前年同期比35.7％増加した。これに対して輸入は前年同期比29.1％増の547億米ドルをマーク、貿易赤字は217億米ドルを記録した。
年初2ヶ月の輸出が顕著に増加した品目には、鉄鉱石(100%)、石油製品(70%)、皮革(33%)、エンジニアリング(29.6%)、宝飾品(37.8%)、医薬品(22%)、基礎化学品(38%)、人造繊維(27%)、綿糸／綿製品(16%)が挙げられる(括弧内は輸出成長率)。しかし既製服の輸出はマイナス7％の落ち込みを見た。石油製品輸出の伸びには、石油精製能力の拡大と、海外需要の増加が寄与した。
年初2ヶ月間の輸入が顕著に増加した品目には、電機(15%)、運輸機器(14.7%)、工作機械(15%)、非鉄金属(100%)、鉄鋼(100%)、宝石(70%), 化学品(56.6% )、石油製品(70%)が挙げられる。