2010-06-15 ArtNo.43511
◆燃料価格自由化で二輪車バイヤー、低燃費車にシフト
【ムンバイ】政府が燃料価格の自由変動制への移行を図る中で、二輪車バイヤーの関心もパワー・バイクから燃費の良い小型モーターサイクルにシフトするものと予想される。
ビジネス・スタンダードが6月9日伝えたところによると、Honda Motorcycle and Scooter India (HMSI)のNaresh Rattan副社長は、「これまで低燃費モデルは概して農村部をターゲットにして来たが、燃料価格の上昇が続く中、都市部においてもモーターサイクル購買パターンに変化が生じ、全体として低燃費モデルに関心がシフトする」と予想する。例えば100~110ccバイクの1リッター当たり平均走行距離は75~80キロ、これに対して150cc以上のバイクでは40~50キロに過ぎない。Rattan氏によれば、燃料価格の上昇は、多少に関わらずバイヤーの心理に影響を及ぼすと言う。
Bajaj Auto Ltd(BAL)やHero Hondaの都市部ディーラーも、燃料価格上昇の可能性が報じられる中で、エコノミー・モデルに対する問い合わせが増加したと語る。マハラシュトラ州PuneのBALディーラーによると、ここ数日Discover 100の販売が好調で、当初Discover 135の購入を希望していたものもDiscover 100に方針を転換したと言う。
HMSIによれば、モーターサイクル・オーナーの月間走行距離を平均1500キロとして、月間燃料コストは750ルピーと見積もられる。ガソリンの1リッター当たりの価格が3ルピー上昇すれば、月間燃料コストは50~60ルピー・アップすると言う。
ちなみに昨年インド国内で販売された937万台の二輪車の半数、450万台以上がエコノミー・クラスで占められている。
しかしBALのMilind Bade重役(マーケッティング&セールス担当GM)は、「消費者は燃料価格の上昇に極めて敏感で、二輪車購入の決定にも影響を及ぼす。しかしこうした影響は短期的なものにとどまる」と指摘した。
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