SEAnews 2010-06-15 ArtNo.43508

【ニューデリー】Mukesh Ambani氏に率いられるReliance Industries Ltd(RIL)は11日、Mahendra Nahata氏が経営するインターネット・サービス・プロバーダー、Infotel Broadband Services(IBS)の95％権益を4800クロー(US$10.43億)で買収することで後者と合意、インド全国をカバーする高速広帯域無線アクセス(BWA:Broadband Wireless Access)サービスを提供する唯一の企業になった。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥーが6月11／12／13／14日報じたところによると、RILによるIBS支配権益買収は、後者がBWA周波数域入札で全国22サークルのライセンスを手に入れる1時間前に発表された。
電気通信局(DOT:department of telecommunications)の発表によれば、IBSは全国22サークルの20MHz(ﾒｶﾞﾍﾙﾂ)BWA周波数域を1万2848クロー(US$27.93億)で手に入れた。
IBSは周波数域の引き渡しを受けた後、およそ8ヶ月でサービスを開始するものと見られる。RILはそのステートメントの中で、「20MHzの時分割複信(TDD:Time Division Duplex)周波数域にLTE (Long Term Evolution)技術を導入するなら、国内の既存通信インフラを遙かに上回るキャパシティーを実現できる」と述べている。
RILのManoj Modi取締役とAlok Agarwal財務担当重役(CFO)が12日アナリストらと会見したところによると、今後1年間に10億米ドルを投じ広帯域サービスを軌道にのせ、5年内に1億人のサービス契約者を獲得する。IBSの買収費4800クロー(US$10.43億)や22サークルの周波数域落札価格1万2848クロー(US$27.93億)を加えれば、投資額は2万2000クロー(US$47.83億)に達するが、大部分の資本支出は借入で賄う。
プロジェクトには、Mukesh氏の弟Anil氏が率いるReliance Communications(RCom)との通信インフラのシェアも含まれる。RILとRComは目下、協力の青写真を作成していると言う。音声サービスを提供するために第2世代(2G)テレコム企業を買収する考えは有るかとの質問にModi氏は、2Ｇ企業を買収する計画はないと答えた。
ちなみに、Modi氏は、Relianceグループが2006年に分割される以前にReliance Communicationsの前身Reliance Infocommの取締役を務めていた。同氏が今後IBSの指揮をとるものと見られる。Modi氏は現在、RILの小売り部門Reliance Retailの取締役を務めている。