2010-06-15 ArtNo.43506
◆五カ年計画中期見直し、成長目標を8.1%に下方修正
【ニューデリー】インド政府は10日、世界的な金融危機に伴い5年間(2007-2012)の平均経済成長率を当初目指した9%から8.1%に下方修正した第11次五カ年計画中期見直し(MTA:Mid-Term Appraisal)を閣議承認した。
ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレスが6月11日報じたところによると、Ambika Soni情報放送相は閣議後記者会見し以上の消息を明らかにした。それによると、計画委員会(Planning Commission)委員長を務めるManmohan Singh首相が主宰し、Pranab Mukherjee蔵相、Sharad Pawar農業食料相等の主要閣僚、そしてMontek Singh Ahluwalia副委員長を初めとする計画委員会の全委員が出席した3月23日の計画委員会総会で承認されたMTAを閣議承認した政府は、最終決定を、インドの最高政策決定機関、国家開発委員会(NDC:National Development Council)の審査に委ねた。NDC会議には計画委員会の全メンバーと全国各州の首席大臣が出席する。
計画委員会は当初、五カ年計画初年度(2007-08)の成長率を8.5%、最終年度(2011-12)のそれを10%、5カ年の平均成長率を9%と予想した。2007-08年の実際の成長率は前年の7.4%から9%に加速、目標を上回ったものの、世界的景気後退の影響で2008-09年のそれは6.7%に鈍化した。今会計年度(2010-11)の成長率は8.5%と見込まれ、2011-12年のそれも9%に下方修正された。
MTA報告書は、今日の経済状況から見て、第12次五カ年計画の平均成長率が9%を上回る可能性は高いと予想している。同目標を実現するため、計画委員会は財政の健全化(consolidation)を図るとともに投資家に有利な経済環境を醸成するよう提案している。
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