2010-06-08 ArtNo.43484
◆カルナタカ州、3千MW発電プロジェクトの入札書類配布
【バンガロール】カルナタカ州政府は4日、総見積コスト1万2000クロー(US$26.09億)、合計3000MW(メガワット)の複数のガス火力発電プロジェクトを民間投資家にオファーした。
ビジネス・スタンダードが6月5日報じたところによると、カルナタカ州政府のVS Acharya内務部長はこの日催された2日目の国際投資家会議(GIM:Global Investors' Meet)の会場で、入札資格審査申請(RFQ:Request for Qualification)書類を関係方面に配布した。3000MWの内、2100MWは各700MWの3件のプロジェクトとして競争入札にかけられ、残りの900MWは50~300MWの小型発電プロジェクトとして民間の商業経営に委ねられる。
中央政府電力省のケース2ガイドラインに基づく電気料ベースの入札にかけられる3件の発電所はBelgaum県/Gadag県/Davanagere県に設けられ、用地と水供給は既に確保されている。これら3つの用地は、Gas Authority of India Ltd (GAIL)により敷設されるDabhol/Bidadiガス・パイプラインに近接しているため、容易にガスの供給が受けられる。Power Company of Karnataka Ltd (PCKL)が今年初に、民間デベロッパーに入札意向書(EOI:expression of interest)の提出を求めており、既に51社からEOIの提出を受けている。RFQはこれらの企業に配布された。入札者の選考は6ヶ月以内に完了する見通しだ。
一方、商業ベースで経営される発電所は、ガス・パイプラインに隣接した地点を自由に選び建設できる。デベロッパーは、オープン・アクセス規則(open access regulations)に定められた送電手数料(wheeling charges:電力会社が送配電会社に支払うライン賃借料)と銀行手数料を支払った後、州内および州外に自由に電力を販売できる。このため州政府とは電力購入契約を結ばない。しかし州政府は、生産された電力の25%に関して中央電力監督委員会(CERC:Central Electricity Regulatory Commission)が定めたレートで販売することを義務づける可能性がある。こちらも既に84社からEOIの提出を受けている。
GAILは5000クロー(US$10.87億)を投じてDabhol/Bidadi間に全長800キロのガス・パイプラインを敷設する。州政府は2009年4月にGAILと関係覚書を交換した。このパイプラインが敷設されるため、上記の3000MWの発電プロジェクトが可能になった。パイプラインは2012年に稼働し、1600万標準立方メートルのガスを供給する。同パイプラインはBijapurおよびGulbargaを経由してKrishna-Godavari(K-G)海盆ガスにも接続される予定だ。
カルナタカ州政府は2015年までにエネルギーの自給体制を確立するため関係プロジェクトを積極的に推進している。州営Karnataka Power Corporation Ltdだけでも、向こう5年間に水力発電/ソーラ発電/石炭・ガス火力発電/風力発電を通じ、1万MWの発電能力を追加する方針と言う。
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