2010-05-25 ArtNo.43440
◆ヤマハ/Bajaj-KTM/ホンダのネクスト・プラン
【ニューデリー】India Yamaha Motor Private Ltd(IYMPL)はウッタルプラデシュ州Surajpurに設けた年産60万台の既存工場を2012年末までにフル稼働させる。Bajaj-KTM連合は価格10万ルピー(US$2174)以上の一連のハイパワー・ストリート・バイクを発売する。これに対してHonda Motorcycle and Scooter India Pvt Ltd(HMSI)は環境と安全に照準を合わせ、より大きな社会的役割を担う計画だ。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、ファイナンシャル・エクスプレスが5月19/21日伝えたところによると、IYMPLのPankaj Dubey全国事業主任は、今年はSurajpur工場の70%の稼働率達成を目指していると語った。ハリヤナ州Faridabadに設けた工場はもっぱらモーターサイクル・エンジンと部品を製造しているが、こちらもフル稼働を目指す。目下、モーターサイクルの製造、取り分け150ccセグメントに集中しており、スクーターを製造する計画はなく、新設備を設ける計画もないと言う。
一方、Bajaj Auto Ltd(BAL)は、過去24ヶ月、オーストリア企業KTM Power Sports AGと共同で125cc以上の各種モーターサイクルの開発に取り組んで来た。新製品は今年末までに先ず欧州で発売され、その後来年第1四半期にインド市場にも紹介される。Bajaj-KTM製125ccバイクの価格は、BALが現在インドで販売している125ccバイクの2倍以上する。目下同社が販売しているこの種のバイクの価格は4万3000~4万6000ルピーで、220ccエンジンを搭載した最高価格のPulsarでも7万ルピーに過ぎない。
BALはマハラシュトラ州Chakan工場でBajaj-KTM製品を製造する計画だ。インド国内で現在販売されている125ccクラスのバイクは高出力、低燃費に照準を合わせているが、Bajaj-KTMのそれは、国内最大の売れ筋Honda ShineやHero HondaのGlamourを上回る性能を備えたラジカルなデザインのスポーティー・バイクを標榜している。欧州市場では23万~24万1000ルピーで販売される。
BALが国内で販売している価格27万ルピーのKawasaki Ninja 250Rは、輸入キットをChakan工場で組み立てているが、Bajaj-KTMバイクはインド国内で製造される。Bajaj-KTMは3年後には250ccエンジンを搭載した製品もインド市場に紹介する計画だ。BALはインド国内と他のアジア市場で10万~20万台のBajaj-KTMバイクを販売することを目指している。BALはオランダで登録したBajaj Auto International Holding BVを通じ、KTM Power Sports AGに35.67%出資している。BALはKTM製品の輸入販売も計画していると言う。
HMSIの青山真二社長兼CEOによると、同社は販売台数や市場シェアを超えてインド二輪車市場の成長に寄与することを望んでいる。例えば良好な運転マナーの普及を通じた交通事故の抑制や、環境保護を通じ、インドにおける社会的役割を果たす計画だ。
姉妹会社のHero Hondaは月間35万台以上、HMSIは同14万台前後を販売、両社合わせてインド二輪車市場の60%以上のシェアを占めている。Hero Hondaは通勤者セグメントに、HMSIはハイエンド製品に、それぞれ照準を合わせている。HMSIのプレゼンス拡大に伴い、担うべき社会的役割も増えていると言う。
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