【ニューデリー】最高裁は7日、「天然ガスの配分を定めたAmbani一族の覚書は法的にも、技術的にも拘束力を持たない。国家資産としての燃料の価格と用途は政府が決定権を有する」と判決した。最高裁の判決後、ボンベイ証券取引所(BSE)におけるReliance Industries Ltd(RIL)の株価はその日の底値から3%アップ、Reliance Natural Resources Ltd(RNRL)の株価は約10%下降した。
ファイナンシャル・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月7日報じたところによると、4年に及んだ兄弟紛争の過程で、弟のAnil氏に率いられるRNRLは、RILに対しアンドラプラデシュ州沖合Krishna Godavari(KG)海盆KG-D6鉱区で採取された28mmscmd(million cubic meter of gas per day)の天然ガスを覚書の規定に基づき1mmBtu(million metric British thermal unit)当たり2.34米ドルで供給するよう要求したが、これは政府が定めた1mmBtu当たり4.20米ドルの公定価格を44%下回る。
法廷はまたRILに対し、政府が定めた枠組みに従い6週間以内にRNRLと天然ガスの供給契約を結ぶよう命じた。
インド政府は、以上の判決に対して直ちに歓迎の意を表明したが、RNRLのAnil Ambani会長は、判決後一言も喋らず群がる報道陣とカメラマンの間をすり抜けるようにして法廷を後にした。