2010-04-23 ArtNo.43331
◆ミタル氏、Ferro Alloys Corp権益買収協議
【ムンバイ】世界最大の鉄鋼メーカー、ArcelorMittalは、特殊鋼メーカーUttam Galvaの権益を買収して6ヶ月を経た今、デリー拠点のFerro Alloys Corporation(FAC)の戦略的権益買収を目指し、交渉を進めている。
ビジネス・スタンダードが4月20日伝えたところによると、FACを所有するSaraf一族は発電事業に進出する資金を調達するため、FAC一部持ち分の売却を図っている。
消息筋によると、ArcelorMittalはFAC権益に関心を表明、間もなくデューディリジェンスを開始する見通しだ。FACの株価はおよそ23.5ルピー、時価総額は約435クロー(US$9774万)だが、買収価格は時価を50%ほど上回る1株35ルピー前後になりそうだ。
FACのAshish Saraf重役(MD補)によると、同社は500MW(メガワット)の発電所を建設するため、2500クロー(US$5.62億)を必要としおり、Ernst & YoungにFAC権益を売却する戦略的パートナーを見出すよう指示した。ArcelorMittalは同社権益に関心を抱く可能性があるが、FACは直接交渉に関与しておらず、Ernst & Youngからも報告は受けていないと言う。
ムンバイ拠点の証券会社Khandwala SecuritiesのアナリストGiriraj Daga氏によると、合金鉄は重要なスチール製造原料のため、如何なる鉄鋼メーカーにしろ、FACと戦略提携するメリットはある。
FACはオリッサ州に年産6万5000トンのクロム合金鉄製造施設を有し、同州Bhadrakに年産25万トンのクロム鉱山を経営している。
ArcelorMittalはオリッサ州とジャールカンド州に各年産1200万トン、カルナタカ州に年産600万トンの製鉄所の建設を計画しているが、オリッサ州とジャールカンド州のプロジェクトが進捗せぬことから、既存鉄鋼メーカーの権益買収を図っている。
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