【ニューデリー】インド証券取引局(SEBI:Securities and Exchange Board of India)と保険業監督開発局(IRDA:Insurance Regulatory and Development Authority)の間のユニット・リンク保険商品(ULIP:unit-linked insurace products／変額年金保険の一種)の監督を巡る論争は、収束にはほど遠く、SEBIは火曜(4/13)、ULIP取引に対する新たな規制措置を発表、15日には終に法廷訴訟に立ち至った。
ヒンドゥ・ビジネス・ライン、ファイナンシャル・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルドが4月10／11／12／13／14／15／16日伝えたところによると、SEBIは先週金曜(4/9)、登録済み生命保険会社23社中14社がULIP(投資信託タイプの投資がついた死亡時と満期時において最低支払額が保証されている契約)を販売することを禁止した。これに伴いSEBIとIRDAの間に激しい論争が生じたが、Pranab Mukherjee蔵相の仲介の下、SEBIは禁令を一旦取り消した。
しかしSEBIは13日、保険会社14社が既存ULIP商品を販売することを認めるが、ULIP新製品を発売する際にはSEBI規則を遵守するよう指示、株式投資にリンクした保険商品は、IRDA規則のみならずSEBI規則も遵守せねばならないことを改めて確認した。
IRDA筋は、SEBIの新指示を検討した上、その見解を発表、生命保険会社に必要なアドバイスを行うと語ったが、14日になって、これ以前のものと同様SEBIの新指示を無視するよう保険会社に勧告した。生命保険協会(Life Insurance Council)のS B Mathur事務局長は「我々はSEBIの指示とIRDAの勧告を検討し、後者に従う方針を決めた」と語った。こうした中で、大蔵省のAshok Chawla次官は同日、SEBIとIRDAは早急に法廷に裁定を求めるべきだとコメントした。
ザ・ヒンドゥーが16日報じたところによると、IRDAが法廷に判断を求める方針を決めたことから、SEBIは15日、一方的な裁定が下されることがないよう最高裁および複数の高裁に訴えを提出した。消息筋によるとSEBIはデリー／ボンベイ／ハイデラバード高裁に差し止め通告を申請したとされるが、公式の確認はとれていない。