1995-12-16 ArtNo.4329
◆<星>テレコム・チーム、ベルギー・テレコム権益落札
【シンガポール】シンガポール・テレコム(ST:28%)、アメリテック・コープ(37%)、テレ・デンマーク(35%)から成るコンソーシアムはベルギーの国営電話会社ベルガコムの49.9%の権益を733億フラン(ベルギー・フラン以下同様、S$34億)で落札した。
ベルギー政府が14日発表したところによれば、STチームの入札価格は競争相手のオランダKNP/スイス・テレコム連合チームのものを上回り、ベルギー政府はこれにより1996年度の予算赤字を国内総生産(GDP)の4.5%から3%に縮小できる。またSTチームから提出された経営戦略も競争相手のものより納得のいく内容だったと言う。しかしながら新たに金融パートナーが招聘される予定で、これに伴いコンソーシアムの持ち株比率は縮小される。新パートナーはベルガコムの5%のシェアを握ることになる。ベルギーのエリオ・ディ・ルポ通信相はその声明の中で、もし外国の戦略的パートナーの参加が得られなければ、1998年に国内通信市場が開放された際、ベルガコムは生き残ることができないと指摘している。ベルガコムは年金債務1100億フラン、負債950億フランの他、高額の労働コストの重圧に晒されているが、ベルギー政府は少なくとも向こう数年間2万6000人の職員を整理せぬよう新パートナーに求めている。しかしロンドンのファイナンシャル・タイムズはこうした問題を抱えているにも関わらず、欧州連合(EU)の首都として、多くの多国籍企業の本部も設けられているベルギーにおける独占的な通信事業権益を握るベルガコムへの資本参加は魅力的と評している。(ST,BT,LZ:12/15)
|