SEAnews 2010-04-07 ArtNo.43276

【ニューデリー】今年2月の輸出は160億9000万米ドルと、昨年同月の119億4000万米ドルに比べ34.8％増加、4ヶ月連続の成長を見た。このことは、インドの輸出需要にファンダメンタルな変化が生じていること、持続的成長が比較対象になる前年同月の数字が低調だったことに伴う単なるベイス効果(base effect)ではないことを示している。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ファイナンシャル・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダードが4月1／2／3日報じたところによると、Anand Sharma商工相は3月31日、「インドの輸出はプラス成長の軌道に乗った｣と断言した。
インドの輸出は2008年9月半ばに発生した世界的景気後退の影響を受け、同年10月以降13ヶ月にわたるマイナス成長に陥いったが、2009年11月には18.2％のプラス成長を回復、その後も2009年12月に9.3％、2010年1月に11.5％のプラス成長を記録した。しかしエンジニアリング製品、繊維、ジュート、カーペット、手工芸品、皮革製品等の品目にはなお復調の兆しが見られない。例えば今年1月のアパレル輸出は、米ドル・ベースで昨年同月比14％の落ち込みを見た。
R.S. Gujral外国貿易総監(DGFT:Director-General of Foreign Trade)によると、2月も34.8％の成長が記録されたことにより、年初11ヶ月(2009/4-2010/2)の輸出は1530億米ドルに達したが、昨年同期の1720億米ドルを依然11％下回っている。2009－10通年の輸出額は1680億～1690億米ドルに達する見通しだが、2008－09年の1850億米ドルには及ばない。
一方、2月の輸入は250億6000万米ドルと、昨年同月の150億8000万米ドルを66％上回った。年初11ヶ月の輸入額は2480億米ドルと、前年同期比13.5％減少した。しかし2月の貿易赤字は89億6000万米ドルと、昨年同月に比べほぼ倍増した。2月の輸入急増の原因は、石油輸入が昨年同月比97.4％増の76億3000万米ドル、非石油輸入が同55.6％増の174億2000万米ドルに達したため。
この結果、年初11ヶ月の貿易赤字は954億1000万米ドルと、前年同期の1147億2000万米ドルを下回った。また年初11ヶ月の石油輸入は732億3000万米ドルと、前年同期を18.2％、非石油輸入は1750億米ドルと、前年同期を11.4％、それぞれ下回った。