SEAnews 2010-04-02 ArtNo.43264

【ハイデラバード】アンドラプラデシュ州の州都Hyderabadの旧市街で週末に発生した人種暴動は3日間に及び、2人が死亡、50人以上が負傷した。
ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥ・ビジネス・ラインが3月31日、4月1日報じたところによると、イスラム教徒がモハメッド生誕を記念して市街に張り巡らした垂れ幕を、ラーマおよびハヌマーンの生誕を祝うヒンドゥー教徒が取り片付けようとしたのが切っ掛けで、乱闘が生じ、警察官と機動隊(Rapid Action Force)合計1万人が動員されたにもかかわらず、両派の衝突は収まらず、29日夜7時には南部旧市街の17警察管区全てに6年ぶりに夜間外出禁止令が敷かれた。しかし30日には西部新市街にまで暴動が拡大したため、さらに8管区に夜間の外出禁止令が拡張された。
テランガナ(Telangana)地区分離運動に伴う自信喪失からやっと立ち直りかけていたハイデラバード拠点の情報技術(IT)／BPO(business process outsourcing)産業は、再度深刻な打撃を被っている。Wipro、Mahindra Satyam、HSBC、Google India等の企業はＥメールでスタッフの安否を確認するとともに、それぞれ独自の判断に基づき身の安全を確保するよう指示した。Wiproはスタッフの緊急連絡専用のトール・フリー・ナバーを設け、Googleは在宅勤務を指示、Mahindra Satyamは年中無休サービス下のスタッフ・リーダーに、傘下従業員が日の暮れぬ内に帰宅できるよう特別の配慮を求めた。金融部門向けサービスを手がける部門は、年度末の最繁忙期に重なったことから、最も深刻な影響を受けていると言う。