【ニューデリー】中央銀行Reserve Bank of India(RBI)は19日、インフレ圧力を抑制する金融引き締め政策の一環として、短期貸出金利のレポ・レートと短期借入金利の逆レポ・レートをそれぞれ25ベイシス・ポイント引き上げた。
ヒンドゥ・ビジネス・ライン、ファイナンシャル・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥーが3月19/20日報じたところによると、レポ・レートは4.75%から5%に、逆レポ・レートは3.25%から3.5%に、即日引き上げられた。中央銀行が、4月20日の金融政策見直しを待たずに、1ヶ月早く引き締めに動いたことに、経済界は一様に驚きを表明している。
中央銀行は、そのステートメントの中で「金融政策見直しの当初のスケジュールから逸脱し、今引き締め策を講じる道を選んだのは、インフレ情緒が高まった後に、強力な施策を講じるよりも、賢明と判断したため」と述べている。
食品と非食品、一次産品と加工品を含む卸売物価をベースにした全般的インフレ率は2月に9.9%をマーク、中央銀行が3月30日までの上限とした8.5%を上回った。
信用度の低い法人に対する短期貸付金利(sub-PLR)は25~50ベイシス・ポイント引き上げられる可能性があるが、リテールを含むその他のローン金利が直ちに引き上げられることはなさそうだ。また金融システム中の流動性は十分存在するため、預金金利も今すぐ引き上げられる可能性は少ない。しかし通貨市場の短期商品、短期国債(TB:Treasury Bill)、譲渡性預金証書(CD:certificate of deposit)、コマーシャル・パーパー(CP:commercial paper)等の利率は徐々に25ベイシス・ポイント上昇するものと見られる。また翌日もの銀行間コール市場金利(Inter-bank call money rates)も上昇しそうだ。