2010-03-01 ArtNo.43146
◆4年内に世界一急成長する経済体に:予算案前経済報告
【ニューデリー】インドは2011-12年には9%台の経済成長の軌道に復帰するとともに、4年内に世界一急成長する経済体に変身する見通しだ。Pranab Mukherjee蔵相は木曜、予算案の発表に先だって2009-10年経済報告書を国会に上程、以上の見通しを明らかにした。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、インディアン・エクスプレスが2月25日報じたところによると、報告書は2010-11年の経済成長率を8.75%と予想するとともに、4年内に二桁成長を実現し、世界で最も急成長する経済体になるのは大いに可能と見通している。また景気刺激策は、各業種への影響を配慮した上、段階的に廃止するよう提案している。
その一方で、食品価格が向こう数ヶ月間も一層上昇する可能性があると予想、砂糖を手が届かぬほどまで値上がりさせたのは、食料管理政策の誤りが主因とし、食品価格の高水準な二桁上昇は2009-10年の最大の懸念材料と述べている。食品インフレは目下、18%に迫る勢いを見せている。
経済報告書ハイライト
*2010-11年の予想成長率8.75%。
*2011-12年に景気の完全回復実現、予想成長率9%。
*景気刺激策からの段階的脱却。
*2009-10年の最大の懸念材料は二桁の食品インフレ。
*食品インフレが他部門に飛び火する兆し。
*農業関連部門の2009-10年予想成長率-0.2%。
*農業成長率を4%に高める施策が急務。
*家庭向け食品クーポンの発行を通じた直接的食料補助を検討。
*オープン市場を通じた食料供給の実現を検討。
*貧困者向け月間定量配給券の発行を検討。
*2009-10年のグロス財政赤字(gross fiscal deficit:経常会計歳入+公企業株式売却収入+貸付金返済収入?総歳出)は国内総生産(GDP)の6.5%。
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