【ニューデリー】今年1月の全ての品目を対象にした卸売物価指数(WPI)ベースのインフレ率は昨年12月の7.31%から過去13ヶ月来最高の8.56%をマーク、中央銀行Reserve Bank of India(RBI)の今年3月末までの目標インフレ率を突破した。
デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレスが2月15/16日報じたところによると、商工省は15日以上の数字を発表した。中央銀行は今年1月29日に年度末の3月末までの予想インフレ率上限を6.5%から8.5%に上方修正したばかりだった。政府は昨年11月のインフレ率もこれ以前に発表した4.8%から5.6%に上方修正した。
インフレの高進は、一次産品14.52%、燃料6.90%、製造業製品6.55%(前月5%)と、ほとんど全領域にわたっており、砂糖の価格は昨年同期に比べ58.96%、ジャガイモは同53.39%、豆類は同45.64%、繊維は同11.14%、それぞれ上昇した。
エコノミストらは、中央銀行が4月の金融政策見直しに際して金利を引き上げ、インフレの抑制を図るものと予想、その一方で、中央政府が新年度予算案の発表に際して景気刺激策を撤廃、各種税率を引き上げるなら、インフレを加速する可能性もあると見ている。折から製造業者は既に、鋼材/セメント/石炭/鉄鉱石/タイヤ/石油化学製品/プラスチック原料等の値上がりを製品に転嫁し始めている。
インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルドが17日伝えたところでは、Pranab Mukherjee蔵相は17日、「政府のインフレ抑制策が効果を現すには一定の時間を要する。しかし2ヶ月以内にインフレは沈静するだろう」と指摘した。蔵相はまた2009-10年を通じた国内総生産(GDP)成長率が7.5%に達し、来年は8%以上の成長が望めるとの見通しを明らかにした。昨年、GDPの6.7%に達したインドの財政赤字は今年通年で6.8%が見込まれていたが、第2四半期には7.9%を記録した。この点に関して蔵相は、最終的数字は新年度予算案の上程に際して明らかにすると述べ、それ以上のコメントを控えた。