【ニューデリー】国民所得の向上、揚げ物や加工食品の需要増に加え、国内における調理油の生産が干魃の影響で減少したことから、インドは中国を追い越し世界最大の食用油輸入国になった。
ビジネス・スタンダードとエグゼム・イン・ネットが1月15/17日報じたところによると、インドの2009年の食用油輸入量は前年比35%増の840万トンに達し、過去6年来初めて中国を追い越した。
パーム油が輸入食用油全体のほぼ80%を占めており、インド溶媒抽出産業協会(SEAI:Solvent Extractors Association of India)発表のデータによると、2009年通年のパーム油輸入量は700万トンをマーク、やはり中国の輸入量を上回った。中国の2009年のパーム油輸入量は前年比23%増の640万トンだった。
2009年9月の食用油輸入量は78万7000トンと、前年同月の74万5000トンに比べ5.61%増加した。
SEAIのB. V. Mehta理事によると、2009年10月から2010年9月の現行油脂年(oil year)の食用油輸入量は、900万~950万トンに達するものと見られる。
精製・漂白・脱臭(RBD:refined, bleached and deodorised)処理したパームオレインの12月の輸入量は13万7000トン、パーム原油(crude palm oil)のそれは47万6000トンを記録した。
これに対して大豆油等のソフト・オイルの輸入量は前年同月の6万899トンから10万トンに急増した。農業省の発表によると脂肪種子の作付け面積は840万haに60万haほど縮小した。
これまで毎年約200万トン前後の大豆油がアルゼンチンとブラジルから輸入され、700万トン前後のパーム油がマレーシアとインドネシアから輸入されて来た。