【ニューデリー】ジャガイモ、豆類、その他の野菜の価格が急上昇を続ける中、卸売物価指数(WPI:Wholesale Price Index)をベースにした食品インフレは、12月19日までの1週間に19.83%をマーク、前年同期の9.38%を倍以上上回った。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとビジネス・スタンダードが1月1日伝えたところによると、昨年同期に比べジャガイモの値段は132.74%、豆類は41.69%、穀類は13.81%、それぞれ上昇した。食品インフレは、前週すなわち、12月12日までの1週間には18.65%、12月5日までの1週間には11年来最高の19.95%を記録した。この結果、年初以来12月19日までの平均食品インフレ率は12%に達した。
食品を含む一次産品(未加工品)グループのWPIは12月19日までの1週間に、前年同期比15.49%上昇した。
液化石油ガス(LPG)が7.42%、ガソリンが2.18%、ディーゼル油(high speed diesel)が0.10%、それぞれ値下がりしたにも関わらず、燃料/電力/照明/潤滑油グループ全体の価格は、昨年同期に比べ4.45%アップ、前週の3.94%に比べ加速した。
Bank of Barodaの主任エコノミストRupa Rege Nitsure氏によると、食品価格の上昇は12月には鈍化するものと予想されていたが、かえって上昇した。これは主に干ばつと、アンタイムリーな降雨に伴うもの。加えて北部における気温の乱高下がラビ(rabi:春先収穫作物)の作柄にも影響する恐れがある。現時点で食品価格の上昇がいつ沈静するかを予想するのは難しく、ラビの作柄が明らかになる来月以降に初めて見通しがつくと言う。
食品インフレが、インフレ心理に拍車をかけており、多くのアナリストは、中央銀行Reserve Bank of India(RBI)が1月29日に四半期金融見通しを発表する際、支払準備率(CRR:cash reserve ratio)を引き上げるものと予想している。CRRの引き上げにより、食品価格の上昇に歯止めをかけることはできないが、インフレ心理を鎮静させる効果は期待できると言う。