【ニューデリー】昨年11月にインドに流入した外国直接投資(FDI:Foreign Direct Investment)は17億4000万米ドルと、前年同月の10億8000万米ドルに比べ60％増加した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月25日伝えたところによると、Anand Sharma商工相は24日、以上の数字を明らかにした。それによると、11月のFDI流入額は10月に続き大幅な増加を見たが、こうした増勢は維持されるものと予想される。10月のFDI流入額は前年同月比56％増の23億3000万米ドルをマークした。
この結果、年初8ヶ月(2009/4-11)のFDI流入額は193億8000万米ドルと、前年同期の197億9000万米ドルを僅かに下回った。しかし政府は今会計年度通年ではかなりの額のFDIが流入するものと予想している。
FDI自己資本部分の国内総生産(GDP)に占める比率は2005－06年の0.75％から2008－09年の2.49％弱に拡大した。
2009年度世界投資報告(World Investment Report 2009)によれば、インドは2009－2011年の間に、中国、米国、ブラジル、ロシアに次ぐ世界第5位のFDI投資地にランクされる見通しだ。国際協力銀行(JBIC:Japan Bank for International Cooperation)の2009年度調査によると、日本投資家はインドを中国に次ぐ世界第2の投資地と見ていると言う。
Sharma商工相はこの日、産業政策振興局(DIPP:Department of Industrial Policy and Promotion)が発行した177通のプレス・ノートや中央銀行Reserve Bank of India(RBI)が発行した様々な通達により定められた外国投資政策を1つにまとめた草案を発表した。同相によると、同外国投資ガイドライン(consolidated framework)は、外国投資家に対して既存のルールをより明確に示すことを目指したものだが、既存のFDI規則や業種別の外資上限には、なんら変更を加えていない。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月31日報じたところでは、年初7ヶ月(2009/4-10)に流入した176億4000万米ドルのFDIの内、22％、額にして31億2000万米ドルがサービス部門に流入した。金融／非金融部門を含むサービス部門は2008－09年には通年で61億1000万米ドルのFDIを吸引した。
年初7ヶ月のFDI流入額で、サービス部門に次ぐのはテレコミュニケーション部門の21億米ドルで、以下不動産・住宅部門の20億5000万米ドルと続く。国別ではモーリシャスが75億5000万米ドルでトップを占め、以下米国、シンガポールの順。