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2009-12-22 ArtNo.42974
◆日産、インド乗用車市場の台風の目に
【チェンナイ】日産はインド市場に低コスト車/小型車/高級車3領域をカバーする一連の新モデルと軽商用車を投入する計画を明らかにしたが、ライバル企業の某ディーラーはIANS通信に「同業他社は深刻な脅威に晒されている」と語った。
エコノミック・タイムズとデカン・ヘラルドが12月14日報じたところによると、日産の完全出資子会社Nissan Motor India Pvt Ltd(NMIPL)は、製品ポートフォリオを現在の2モデルから間もなく9モデルに拡大するとともに、ディストリビューション網を拡張する。このため同社は、インド乗用車市場の台風の目になりそうだ。
NMIPLの徳山公信重役(MD/COO)によると、今月末までに3店を追加し、ディーラー網を11店に拡張する。2012年までにディーラー網を55店に拡大、インド乗用車市場の85%をカバーする計画だが、これは控えめな数字で、さらに多くのディーラーを指名する可能性もある。問題は数ではなく最適な場所に最適な比率のディーラーを配置し、各ディーラーが最大の営業額を実現できるようにすることである。
製品ポートフォリオに関しては、完成車を輸入する他、タミールナド州Oragadamの新工場(年産20万台)とマハラシュトラ州PuneのBajaj Auto Ltd(BAL)工場で乗用車を製造、またAshok Leyland Ltd(ALL)と軽商用車を合弁製造する。乗用車に関しては来年は輸入完成車4モデルと国内で製造する5モデルが出揃う。
輸入完成車に関しては既存のXTrailとTeanaに加えスポーツ・カーC702、そして未定の1モデルが紹介される。
来年5月にはOragadam工場から小型乗用車(compact car)が初出荷される。最初のモデルはVプラットフォームのハッチバックで、その後同じプラットフォームを用いて別に2モデルを製造する。しかしAセグメントのミニ・カーは製造しない。世界的に日産は5.5%の市場シェアを占めているが、インドではそれ以上のシェア獲得を目指す。
日産は、世界需要に応じるためインドで2010年までに2000万米ドル、2012年までに4000万米ドルのコンポーネントを調達する。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが15日伝えたところでは、ALLとの5億7500万米ドルの軽商用車合弁事業は2011-12年に稼働する。当面、新工場は設けずALLの既存工場とルノー/日産のOragadam工場を利用し、2011年半ばから軽商用車の製造を開始する。
BALと合弁で製造する2500米ドル前後のウルトラ低コスト車は、2012年の初出荷を目指す。
ルノー/日産は40億米ドルを投じて電気自動車を世界市場に投入することを計画しており、既に31カ国の政府と電気自動車が必要とするインフラ構築に関する協力協定を結んだ。インド政府とはまだこの種の協定を結んでいないため、インド市場に電気自動車を投入する計画は未定と言う。
エコノミック・タイムズが18日報じたところでは、高級車TeanaとX-trailに対する市場の反応が冷淡なことから、NMIPLは完成車の輸入をCKD(completely knocked down kit)キットの輸入に転換、コスト・ダウンを通じて販売を促進する可能性を検討している。徳山氏によると計画が実現すれば、価格を大幅に引き下げることができるが、最終方針は未定と言う。
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