【ムンバイ】全国規模で違法鉄鉱山の取締が行われる中、海綿鉄製造業者は過去2日間に製品基本価格を5.25%引き上げた。
ビジネス・スタンダードが12月9日報じたところによると、高品質な海綿鉄の値上げ後のトン当たり価格は1万4200ルピー(US$308)、それより低品質のものは同1万3700~1万4000ルピー(US$237-304)となっている。
海綿鉄業界は現在の状況を数ヶ月に及んだ低調な市況の後に訪れた好機と見ている。鉄鋼市況には復調の兆しが生じており、海綿鉄業界もその恩恵を享受できそうだ。海綿鉄業界は予想される需要拡大に乗じ、一層の値上げを行う機会を探っている。
鉄鋼スクラップのトン当たり価格も1ヶ月前の290~315米ドルから340米ドルにアップ。これに伴い鋼片(billet)のトン当たり価格は2万3000ルピー(US$499)、鉄筋(re-bars)のそれは同2万6700ルピー(US$579)にそれぞれ上昇している。
インド鉱業連盟(FIMI:Federation of Indian Minerals Industries)のR K Sharma事務局長によると、オリッサ州における50鉱山とアンドラプラデシュ州における6鉱山、合計56鉱山が摘発され、操業が停止されたことにより、国内鉄鉱石の供給が逼迫することはないと語った。なぜなら鉄鉱山会社は常に他社の操業停止に乗じ生産を拡大する機会を探っており、今回もこうした市場機能が作用するため、供給不足になる恐れはないと言う。
消息筋によると、オリッサ州政府は128鉱山に操業停止を命じ、482社の取引ライセンスを無効にした。ゴアでも同様の取締が行われている。ゴア、アンドラプラデシュ、オリッサ3州は、インドの鉱石輸出の50%のシェアを占めていると言う。