2009-11-20 ArtNo.42872
◆SAIL、アルセロール出し抜きChiria鉄鉱山確保
【コルカタ】ジャールカンド州政府はこのほど、国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)に対しChiria鉄鉱資源ベルトに位置するGudaburu及びBuddhaburu鉱山のリース権更新を認めた。これによりChiriaの鉄鉱石資源獲得を目指して来たArcelorMittalを初めとする民間鉄鋼会社は大きな挫折を強いられた。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月18日報じたところによると、世界貿易機関センター(WTO Centre)傘下のインド貿易研究所(IIFT:Indian Institute of Foreign Trade)が17日主催した座談会の席上SAILのSK Roongta会長は以上の消息を明らかにした。それによると、SAILは合計20億トンの鉄鉱石資源を有するChiria地区の10鉱山のリース更新を申請、2006-07年に内10億トンの資源を有する6鉱山のリース更新を認められた。
SAILは、その後も残る4鉱山のリース更新交渉を続けて来たが、州政府はこのほど810万トンの埋蔵量を有するGudaburu鉱山のリース権更新を原則的に認め、別に2億トンの埋蔵量を有するBuddhaburu地区の残る3鉱山のリース権更新も認める方針をSAILに通知した。これによりChiria地区の合計20億トンの鉄鉱石資源を確保したSAILは、最早海外の鉄鉱石資源に頼ることなく現在の1400万トンの鉄鋼年産能力を2010年までに2300万トンに拡張する目標を実現できることになった。
ジャールカンド州政府とSAILの交渉が難航する中、ArcelorMittalを初めとする内外の鉄鋼メーカーがChiriaの良質で豊富な鉄鉱石資源に触手を動かしていたが、これら民間鉄鋼メーカーの望みは絶たれた形になった。
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