2009-11-10 ArtNo.42839
◆Tata Steel、ベトナムで製鋼、カナダで採鉱事業
【ムンバイ】ベトナムにおける50億米ドル、年産450万トンの鉄鋼プロジェクトの用地を、2年を費やしてこのほどやっと手に入れたTata Steel Ltd(TSL)は、カナダではNew Millennium Corpと北米における鉄鉱山開発合弁覚書に調印、同プロジェクトに3億カナダ・ドルを投資する計画だ。
ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレスが11月7/9/10日報じたところによると、Vung Anh Economic Park取締役会は、TSLとそのパートナーの合弁プロジェクトにベトナム中部ハティン省の725haの土地を割り当てた。TSLスポークスパースンによると、725ha中700haに年産450万トンの鉄鋼プラントを建設する。同プロジェクトにはTSLが65%、ベトナムのSteel Corporationが30%、Vietnam Cement Industries Corporationが5%、それぞれ出資する。合弁会社はThach Khe鉄鉱山の30%の権益を手に入れることになっている。
第1期計画は2012年、第2期計画は2013-14年、第3期計画は2017-18年までにそれぞれ完成する予定だ。Thach Khe鉄鉱山の開発には時間を要するため、合弁会社は先ず冷間圧延鋼の製造を手がけ、当面原料の熱間圧延コイル(HRC)はベトナム国内で調達する。その後HRCの製造にも乗り出すと言う。
一方、TSL傘下のTata Steel Global Minerals Holdingsは、New Millennium Capital Corp (NML)及びNML系列のLabMag Limited Partnershipと、北米において鉱物直送(DSO:Direct Shipment Ore)プロジェクトを手がける合弁契約を結んだ。TSLはこれにより欧州における鉄鋼事業の原料確保を目指す。目下、DSOプロジェクトの事業化調査が進められており、調査結果が出た後180日以内に実際の投資に関する方針を決める。TSLは同プロジェクトに80%、パートナー2社が残りの20%を出資、2011年第2四半期の稼働を目指す。TSLは生産された鉄鉱石の全量を買い取る権利を確保していると言う。
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