2009-10-23 ArtNo.42777
◆経済監視センター、下半期のセメント価格の軟化予想
【ムンバイ】今年内に未だかつてない大幅なセメント製造設備の拡張が予定されているため、全国の主要都市におけるセメント価格は今年下半期(2009/10-2010/3)に軟化する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが10月20日報じたところによると、インド経済監視センター(CMIE:Centre for Monitoring Indian Economy)は10月の報告書の中で以上の見通しを明らかにしている。それによると、今年上半期には1800万トンの新キャパシティーが追加され、既に稼働している。今年下半期にはさらに年産3000万トンの設備能力が追加される。2009年9月末までに国内のセメント年間生産能力は2億7600万トンに達したものと見られる。今年の設備能力の増加は1年間に追加される設備能力としては、過去最大になる。
2008-09年の国内セメント消費量は1億7780万トンだったが、設備能力のこうした急増はセメント価格とセメント会社売上に下方圧力をかける見通しだ。
需要が拡大したにも関わらず、今年9月のセメント価格は下降線を辿った。50キロ詰め1袋の価格は南部では7~24ルピー、西部と東部では2ルピー、それぞれ下降、2010年の英連邦競技会に向けた建設ブームの北部のみが安定を維持した。北部のセメント需要は今後も高水準を維持、全国的な値下がりに歯止めをかけるものと見られる。
2009年4-8月の間に国内セメント生産量は13%増加した。政府のインフラ産業振興策や不動産景気の回復を配慮し、CMIEは2009-10年のセメント生産の予想伸び率を9%から13.8%に上方修正したと言う。
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